「人ころがしに気をつけて」

「人ころがしに気をつけて」

バブル時代に

「土地ころがし」　

という言葉が流行った。

同じ土地の売買を繰り返して

何度も利益を上げる

という意味だった。

これと同じような事が

人材ビジネスの世界でも起こっている。

最近始まった話ではない。

ヘッドハンティングとかサーチファーム

とか言われている会社の中には一部

そういう　「人ころがし」　を

やっている所もある。

年収が高い経営幹部人材を

何度も転職させて

利益を上げる。

紹介先企業は

比較的定着率が低い

ドラスティックな外資系企業や

急成長ベンチャー企業や

個性的なオーナー企業が

ターゲットになる事が多い。

最初から経営幹部として入社するので

初めは丁重に扱ってくれるが

外資系なら本国ＨＱと

日本のオーナー企業なら

個性の強いオーナーと

直接やり取りする事になるので

意見がぶつかるのは時間の問題だ。

そうして

ご本人が悩んでいる時期を見計らって

再度さりげなく近寄って来るそうだ。

そして

自分が紹介した会社なのに

「いやー、そんな状況だとは大変な会社ですねー。

 もうこれ以上、今の会社で悩んでも、もったいないですよ。

 もっと貴方に合った会社がありますよ。

 例えば、最近極秘で入手したこんなエグゼクティブ求人がありまして・・・。」

などと、次の会社を紹介する。

ご本人は辞めたい気持ちが先に立っているので

次の会社も深く吟味する事も無く決めてしまう。

このように何度もころがされたら

転職歴がどんどん増えてしまうので

次の転職が厳しくなる。

例えば

大企業の事業部長　⇒　オーナー企業Ａ社の役員　⇒　Ｂ社の役員　⇒　C社の役員　⇒　次は？

外資系企業だったら業界にもよるが

５回も６回もころがされてしまう。

もう雪だるま状態。

ご本人の転職歴は増える一方。

実際、転職歴１５社以上の方もいらっしゃいます。

結局、儲かるのはヘッドハンター。

しかし

ころがされる人材側にも

要因はあるので

自己防衛してください。

概して、下記の二つの理由です。

1　高年収をキープしたい。

2　高い職位をキープしたい。

要するに、金銭欲や見栄、煩悩です。

そんな気持ちは

私も煩悩だらけの人間なので

理解できますが

目先の欲につられない事が大切ですね。

くれぐれも気をつけましょう。

「にんげんだもの」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。

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