青年期の大麻使用は精神病性症状発現リスクを高める | あなたの人生をまるっと豊かにする!『最適ライフコーチング』

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みなさん、こんにちは。


今回も前回に続き、日経メディカルオンラインより転載します。



HPはこちらから・・。




大麻の使用が、統合失調症などの前段階である精神病性症状の発現リスクを高める可能性があることが、


ドイツで行われた集団ベースの前向き研究で明らかになった。


オランダMaastricht大学のRebecca Kuepper氏らが、BMJ誌2011年3月5日号に報告した。

 大麻の使用と精神病性疾患の関係はこれまでにも示されてはいるが、


大麻使用が精神病性疾患リスクを高めるのか、


それとも、精神病性疾患の初期に大麻への欲求が高まるのかについては、議論が分かれていた。

 そこで著者らが今回調べたのは、大麻使用と精神病性症状の発現の関係だ。


精神病性症状とは、精神病性疾患、すなわち、


統合失調症や統合失調症様疾患(現実のものとそうでないものの区別が付かなくなり、


幻覚や妄想、思考の混乱などが現れる)の前段階で、診断されるレベルにはなっていないが、


統合失調型人格障害的な症状が見られる状態をいう。今回は診断基準M-CIDIに基づいて有無を判定した。


 分析したのは、EDSP(early developmental stages of psychopathology)スタディで得られたデータだ。


この研究は、一般集団の青少年を代表する14~24歳の男女3021人を登録、


1995年にインタビューを実施し、その後約10年追跡して、


精神疾患の有病率、罹患率や、危険因子、併存疾患、疾患の経過などを調べたものだ。


追跡評価は3.5年後、8.4年後などに行っていた。

 今回は、8.4年後の調査までのデータがそろっていた1923人(48%が男性)を分析した。


ベースラインの平均年齢は18.3歳だった。


 各調査時の「大麻使用歴あり」の定義は、以下の通り。


ベースライン:それまでに5回以上大麻を使用した経験がある。


3.5年後の調査時:ベースライン以降に5回以上使用した。


8.4年後の調査時:3.5年後の調査以降に5回以上使用した

 主要アウトカム評価指標は、大麻使用後の精神病性症状発現と持続に設定。


年齢、性別、社会経済的地位、他の薬剤の使用、


居住地域(都市部かそれ以外か)小児期のトラウマ経験で調整し、


ロジスティック回帰分析によりオッズ比を求めた。

 ベースラインから8.4年後まで連続して大麻使用歴なしと判定されたのは1438人。


うち75%(1071人)はその間、精神病性症状を経験しなかった。


21%(303人)は3.5年後または8.4年後のいずれかに精神病性症状が認められ、


4%(64人)は3.5年後と8.4年後の両方に精神病性症状が見られた。

 ベースラインで大麻使用歴があったが3.5年後には使用歴なしになっていた92人では、


64%(59人)が精神病性症状なし、27%(25人)は3.5年後または8.4年後に症状があり、


9%(8人)では3.5年後と8.4年後の両方で症状が見られた。



 ベースラインでは大麻使用歴はなかったが3.5年後には使用歴ありとなった238人では、


60%(144人)が症状なし、32%(75人)が3.5年後または8.4年後に症状あり、


8%(19人)は3.5年後と8.4年後の両方で症状が見られた。

 ベースラインと3.5年後の両方で大麻使用歴ありと判定された155人では、


58%(90人)が症状なし、31%(48人)が3.5年後または8.4年後に症状あり、


11%(17人)は3.5年後と8.4年後の両方で症状ありとなった。

 ベースラインで精神病性症状の経験も大麻使用経験もなかった人々が、


その後3.5年間に大麻を使用すると、引き続き大麻を使用しなかった場合に比べ、


3.5年後から8.4年後までの期間の精神病性症状発現リスクが有意に上昇した。


調整オッズ比は1.9(95%信頼区間1.1-3.1、P=0.021)。


ベースラインで精神病性疾患以外の精神疾患


(大うつ病、軽躁病、気分変調症、パニック障害、双極性障害、強迫性障害、PTSD、転換性障害、身体化障害、


摂食障害など)と診断されていた患者256人を分析から除外しても、


調整オッズ比は変化しなかった(オッズ比1.9、1.1-3.1、P=0.020)。

 

逆の関係、すなわち、精神病性症状があると大麻使用が増えることを示すデータは得られなかった。


3.5年時点で精神病性症状があった人々の8.4年後までの大麻使用リスクは、


症状がなかった人と同様だった(オッズ比0.8、0.6-1.2、P=0.3)。

 ベースラインと3.5年後の両方で大麻使用歴ありだった、


すなわち大麻を継続使用していたと考えられる人々では、


3.5年後と8.4年後の両方で精神病性症状が見られるリスクは高かった(オッズ比2.2、1.2-4.2、P=0.016)。


ベースラインで精神病性疾患以外の精神疾患があった患者を除いて分析しても、


結果はほぼ変化しなかった(オッズ比2.0、1.0-3.8、P=0.037)。

 一方、ベースラインで大麻を使用していたが3.5年後には使用なしだった人々では、


3.5年後と8.4年後の両方で精神病性症状が見られる調整オッズ比は2.1(0.9-4.7、P=0.078)、


ベースラインでは使用歴なしで3.5年後には使用していた人々では1.4(0.8-2.5、P=0.202)となり、


いずれも差は有意ではなかった。

 


大麻の使用は精神病性症状発現の危険因子だった。


持続的な使用は症状持続をもたらすことから、精神疾患リスクを高める可能性があると考えられた。

 




原題は「Continued cannabis use and risk of incidence and persistence of psychotic symptoms:


10 year follow-up cohort study」、全文は、BMJ誌のWebサイト で閲覧できる。







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