中学時代お世話になっていた塾では、先生方の音楽活動が盛んだった。受験前夜、塾の先生が あの子達の為に、ギターを弾いて歌ってくれた。
先生の弾き語りライブに感動したあの子。高校では軽音楽部に入って、ギターを練習して、先生が歌ってくれた「あの曲」を弾けるようになりたいと、言っていた。
入学後、軽音楽部に仮入部したあの子。団体行動が苦手なのに、頑張って部活に参加していた。でも、あまりの厳しさに、付いて行く事が出来なかった。
あの子の学校は、部活を頑張る子が多く、全国大会常連の部活が、沢山ある。軽音楽部は、かなり頑張っている部活だ。
今年の夏、3年生のバンドが全国大会で優勝した。
最近は2年生のバンドが、社会人バンドに混ざってコンテストに参加し、決勝まで残り、タワーレコードから、CD制作の声が掛かったと聞いている。
あの子にはハードルが高過ぎた。
あの子は、国立大学への進学を希望していた。部活頑張りながら国立にいくのは、無理だと考えたようだ。
散々悩んだ結果、活動日数の少ない二つの部活を選んで、入部した。
毎日早起きして、一所懸命勉強していた。夕方は予備校の自習室で、過ごしていた。休みの日は、積極的に模試を受けに行っていた。
でも、高校入学から一年経った頃には、何もしなくなってしまった。