消費税増税に向けて | 店舗探し.comの過去コラム

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2014/3/27

 

いよいよ消費税が10%になる日が近づいてきています。
 
どの業界も、増税によるマイナスの影響を最小限にとどめよう
として知恵を絞っています。
 
マーケッティング用語に「アンカリング効果」というのがあり
ます。
認知バイアスの一種のことです。
 
通常の意思決定において、人はまず特定の情報や値に注目しま
す。そして、その後、他の要素を考慮して、最初に得た情報に
基づく印象を調整する傾向があります。
しかし、一般的には、最初に注目した値についてのバイアスが
存在し、その影響が後の決定にも大きく影響するのです。
一例を挙げます。
 
①価格:92,000円
 
②特価:105,000円→92,000円
 
③メーカー希望価格:120,000円→98,000円
 ☆本日に限り、さらに値引きします。店員にお声をかけて
   ください。(店員が提示する価格:92,000円)
 
①では92,000円が、②では105,000円が、③では120,000円が、
それぞれ意識にとどまるアンカーの役目を果たします。

①~③のどれも92,000円で販売することに変わりはありません。
しかし、印象に残っている数字と販売価格との落差が大きいほ
ど、①→②→③の順で、お得感が増す気がするのです。
 
・消費税増税までに事実上の値上げをしてしまい、4月1日前後
 では値段が変わらないことを強調する。
 
・目玉商品を破格値で打ち出して目を惹きつけ、他の商品の支
 払額が大きくなっている事を意識の外に追い出す。
 
・量を調節して事実上の値上げをし、値段は変えない。
 
それぞれ、そういえばと思い当たる企業がいくつかあるでしょう。
 
「アンカリング」は、中小・零細企業でも比較的活用しやすい
手段です。
普段からでもうまく活用出来れば、無頓着なライバルに差をつけ
ることができるというものです。
 
この機会にぜひ検討をしてみてはいかがでしょうか。