2009/11/19
先日、全国で複数業態の飲食店を、多数展開する会社の社長
との打合せがありました。
社長は、苦戦する子会社を立て直そうと自ら志願して親会社
から移ってこられたのですが、改革が思うように進まないと
嘆いておられました。
親会社も、かつては栄華を極めたものの、昔日の勢いが衰え
て、本業での苦戦が続いています。
飛ぶ鳥を落とす勢いだった時には通用した手法も、今では全
く通用しなくなっているのに、変更を受け入れない守旧派の
抵抗が激しいのだそうです。
その体質は子会社も同じで、改革を阻止する抵抗勢力が、
自社内にも親会社にもあって、その両方と戦って勝ち切らな
ければ、改革は実を結びません。
脱官僚を旗印に船出した新政権も、官僚の強烈な抵抗にあっ
てなかなか計画通りには進展していないように見えます。
大企業に巣食うサラリーマン根性も、役人根性と似ているよ
うに思えます。
保身を図ったり、自分の既得権益を守ることがすべてに優先
してしまい、会社のためなどという大所高所に立った視点か
ら自らの行動を律するという発想が全く欠けた人種は、国益
を優先しない官僚ばかりではないのです。
ややもすると中小零細企業の中にも、官僚的な体質で、変化
対応が苦手というところをよく見かけます。
それどころか自分自身の内にも、積極的に自己改革を図ろう
という前向きな自分と、変化を厭い、現状のぬるま湯に浸っ
ていたい、後ろ向きな自分が同居しているものです。
進むべき道はどちらかなど、もちろん聞くまでもありません。
わかっちゃいるけど・・・。
この・・・を克服する方法論を獲得したとき、人も企業も
「甘い体質」という殻から脱皮して、一回り成長した逞しい
大人になることができるのでしょう。