『冬の小鳥』 | 店舗探し.comの過去コラム

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2010/10/15

それがどんなに辛い運命であっても、目の前の現実を
結局は認めて、受け入れるしかないのです。
たとえ小さな子供であったとしても。

『冬の小鳥』
   ウニー・ルコント監督

父親から養護施設に置き去りにされた9歳の少女ジニ
(キム・セロン)はなかなかその現実を受け入れられません。
周囲とも打ち解けられずに反抗的な態度を繰り返します。
そして・・・。

昨年の東京国際映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞
し、カンヌ国際映画祭にも特別招待された本作は、
少女ジニが主役の映画です。
撮影当時はまだ8歳だったというキム・セロンちゃん演じる
ジニの、きゅっと引き締まった表情は、とても魅力的に見え
ます。
逆境に置かれていながらも、じっと耐える人間の強さを
表しているからでしょうか。

厳しい環境におかれ、困難に立ち向かっているのは、
私たち大人だけではありません。
今現在も、世界中のあちこちで、いたいけな子供達が、
過酷な状況に立ち向かい、それでもけなげに生きている
のです。

目の前にある現実からは逃げることができません。
だとすれば、顔をそむけているよりは、真正面から立ち
向かった方がいいのです。

映画の中では、何度も「蛍の光」が歌われます。
歌を歌うたびに逞しく強くなっていくジニを見ていると、
ふつふつと勇気が湧いてくるようです。

目の前の手強い試練にたじろいでいるあなた!
『冬の小鳥』のジニちゃんに、パワーを分けてもらったら
いかがですか?