2011/6/1
電気が止まることがどれほど恐ろしいことか、先の大震災で
骨身に沁みました。
しかし、地球上には、まだこんな脅威もあったのです。
『電磁パルスの脅威に備える~リーダーのため最新科学』
(BS-NHK)
超高度で核爆発を起こすと、高エネルギーで強烈な電流が地表
を襲います。
これが電磁パルスです。
電磁パルスは、送電網を破壊し、コンピューターを制御不能に
し、無線通信を阻害します。
高度に電化された社会であればあるほど、停電が一気に社会を
機能不全にし、私たちの生命を脅かします。
電化社会のリスクは原発などサプライ側だけにあるのではない
のです。
電磁パルスは、人為的な核兵器によって引き起こされるだけで
なく、太陽の表面で大爆発があったとしても起こりうるのだと、
番組では警告していました。
地震や津波、太陽表面の大爆発といった防ぎようのない自然災
害から、原発や核兵器といった人為的なものまで、不安を増大
するリスクが次から次に湧き出してきて、悩みの種は尽きませ
ん。
もっとも、開闢(かいびゃく)以来、悩みや不安のない時代と
いうのは、おそらく一瞬たりとも存在しなかったしょう。
病気を引き起こすウイルスをやっつけたとしても、いずれ耐性
を身に付けたより強烈なウイルスが誕生し、またそれを克服す
るとさらに強いウイルスが生まれる・・・。
いたちごっこには終わりがなく、人間がすべてのリスクや不安
を克服して永遠の安心を獲得することは、どうあがいても不可
能なのかもしれません。
だとすれば、「生きる」ことは【リスクや不安と戦うこと】だ
と、覚悟を決めるよりありません。
生命を脅かすリスクや不安も、人間が生きていくためのエネル
ギー源なのだと開き直りましょう。
貴重な【生】を、全きものとするためには、避けられないリス
クや不安に、正面から堂々と向き合うのです。
克服などとても不可能に思える、大きなリスクや脅威が目の前
に現れたなら、武者震いをして雄たけびを上げましょう。