2012/4/27
よく知っているような気もしますが、実は彼女の経歴は謎めいています。
外交官として勤務し、外務省大臣官房国際広報室の室長補佐となった
という経歴が残っている一方、ハートヒルズ大学教育学部児童心理学
科を卒業して某メーカーに就職したとの記録もあるのです。
一説によれば誕生の地とも言われる、福島県小野町の「町おこしプリ
ンセス」として活躍する他、JR東日本、旭化成ホームズ、日産自動車、
三菱地所など多くの企業のイメージアップにも貢献しています。
写真集も発売され、「ガラスのダイアリー」「永遠の少女たちへ」な
ど、多くの歌手が彼女を慕って歌っています。
かつては彼女の本名を芸名とした歌手まで現れて、「お医者さんブギ」
「おうちに帰ろう」などを熱唱しました。
仲の良い7人兄弟の2番目でしたが、現在お姉さんだけは消息不明。
家族の中にお姉さんの名前をみることはありません。
彼女も心を痛めていることでしょう。
その代わり、というわけではないのでしょうが、最近、突然母方の祖母
が姿を現しました。祖母はスイーツショップとフラワーショップを経営
する事業家であることも明らかになりました・・・。
彼女とは【リカちゃん】です。
1967年の発売以来の累計出荷数は5000万体。リカちゃん人形は、
女の子のいる家庭にはほとんどある計算になります。
このたび、【リカちゃん】の母方のおばあちゃんの着せ替え人形「香山
洋子」が売り出されました。
これまでにも、フランス人であるリカちゃんパパの祖父母は登場してい
ましたが、ママの両親は出てきたことがなかったそうです。
もっとも、今回登場したのはおばあちゃんだけ。依然としておじいちゃ
んに関する情報はありません。
貧相な日本人のおじいさんでは、おままごとには不向きということなの
でしょう。
リカちゃんの誕生日は、来週5月3日です。
羨ましいことに、何回誕生日を迎えても、リカちゃんは年をとりません。
永遠の11歳なのです。
かつて【リカちゃん】で遊んだ少女も、やがて母親となれば、自分の娘
に【リカちゃん】をせがまれるようになります。
そして気がつけば、孫娘に与える【リカちゃん】を買いに行くような年
齢になってしまい・・・。
【リカちゃん】に出会うたびに、通り過ぎてしまった人生の距離を、容
赦なく思い知らされるのです。