2011/3/8
「右!」
心で念じるだけで右へ旋回する車椅子。
じゃんけんで何を出すのか相手の心を読み、連戦連勝するロボット。
技術の進歩はこんなところまで来ているのでした。
先週の『爆笑問題のニッポンの教養』(NHK)では、ココロを読む
技術の最先端の成果を紹介していました。
心を読む技術をつかった製品は、既に実用化に向けて試行錯誤が
繰り返されています。
例えば、ボールを打ったとき「心地よい」と感じる度合いを調べて
テニスラケットの製品化に活かそうとしたり、ドライバーの「焦り」
や「驚き」といった心の動きを感知して、自動的にブレーキやハン
ドルが作動して事故を防ぐことができる次世代自動車。
プレイヤーの心の動きに合わせて自動的に難易度を調整してくれる
心地よいゲームの開発・・・などです。
いくらネット社会が進化しても、心の中だけは決して検索できない
最後の砦だと思っていました。
しかし、脳波を測定し解析することで、内に秘めた思いまでもが
剥き出しにされ、皆に知られてしまうようになったら・・・。
顔で笑って心で泣くやせ我慢の意味は無くなり、恋人を翻弄する
そら涙は逆効果となり、腹芸を駆使する政治家は絶滅するでしょう。
揺れ動く喜怒哀楽の感情のすべてがダダ漏れして晒される社会は、
想像するだに恐ろしい気がします。
しかし、いったん到達したら後戻りすることができないのが技術
というものの宿命だとしたら、否応無く受け入れて、対応していく
以外に無いのかもしれません。
「お客様は神様です。」
心にも無いことを、いかにもといった営業笑いで臆面も無く口に
する店の化けの皮がはがれ、いずれ通用しなくなってしまうに違い
ないことは・・・
あっ、それは今でも同じでしたね。
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