もし、大金持ちの家の子として生まれたら・・・ | 店舗探し.comの過去コラム

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2014/1/27

「もし自分が大金持ちの家に生まれ、一生遊んで暮らせると
 したらどんなに素晴らしいことだろう。」

大金持ちの家の子供として生まれなかった人なら誰でも、一度
はそんな想像を巡らせたことがあるでしょう。

『大富豪のお金の教え』
  パン・ヒョンチョル著 阪急コミュニケーションズ

自分の子供達が一生遊んで暮らしていけるだけの財産を遺すこ
とができる大富豪となった人たちは、自分の両親から「お金」
についてどんな教育を受けてきたのか、そして、子ども達には
どんな教えを実践しているのでしょうか。

本書は、名前を聞けばだれもが知っている現代の大富豪10人に
ついての興味深いレポートです。

「本当の金持ちは、子供には何か仕事をしなければならない
 くらいの財産を残す。怠けてもいいような巨財を残さない。」

世界有数の投資家ウォーレン・バフェット氏は、多額の資産を
子どもに渡さないと公言してきた富豪のひとりです。

2006年6月26日、バフェットは、自分が生きている間、3人の
子供たちがそれぞれ運営している慈善団体に毎年5000万ドル
相当の株式を寄付するという概要の手紙を子ども達に送りま
した。

「多くの時間と情熱を傾け、人を助ける事業を進める3人の
 子供を持ったことを幸運に思う。君たちの行いは私の誇りだ。
 君たちの母も同じ思いだろう。愛をこめて」

こう手紙は結ばれていました。

同じ日に、バフェットは次のような世界中を驚嘆させるもう
1通の手紙を書きました。
受取人は、世界最高の富豪ビル・ゲイツ氏でした。
文面は、自分の生きている間、ゲイツが設立した「ビル&メリ
ンダ・ゲイツ財団」に、所有する株の5%を毎年寄付するという
内容でした。

額面にすると年間15億ドル、20年間続くと仮定すると300億ドル
になる計算です。
子供たちの財団と自ら設立した財団に投じる金額を合わせると、
この日に伝えられた寄付額は370億ドルに達し、資産全体の85%
になりました。

ジャック・ウィテカー氏は2002年のクリスマスに3億1490万ドル
のかかった宝くじに当せんしました。

「この幸運が自分の人生を大きく変えることはないだろう。」

ウィテカーはそう信じていました。
なぜなら宝くじを当てたとき、彼はすでに百万長者だったから
です。
建築業者として100人以上の人員を雇い、年間売上1700万ドルに
もなる会社を所有していたのです。

しかし、2007年1月、人々の前に再び姿を見せた彼は疲弊し、
憔悴していました。髭は伸び、やつれていました。

「一文無しになったと彼は言っている」

と新聞やテレビは報じました。

バフェット氏とウィテカー氏の運命を隔てたものの正体とは何か。
本書を通じて考えることで、お金とは何か、という根源的な問い
を解く手がかりが得られるかもしれません。

そして、本書を読んだ後でも、大富豪の子供として生まれなかっ
た事が残念に思えるかどうか。
ひょっとすると認識は変わっているかもしれませんよ。