死因 | 店舗探し.comの過去コラム

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2012/9/26

人は死にます。これはやむをえません。
しかし、いかに死ぬか、ということで、その人がどう生きたかの印象は
ガラッと変わってしまうことがあります。

『死因百科』
  マイケル・ラルゴ著 紀伊國屋書店

死亡診断書に記載される死因が、1700年には100種類にも満たなかった
ものが、今日では3000種類を超えているそうです。
本書の中からいくつか紹介しましょう。

・脂肪吸引・・・手っ取り早いダイエットではありますが、1994年から
 1998年までには5000人にひとりの割合で死亡していたとか。
 痩せたいのはやまやまですが、恐ろしいので私は断念するとします。

・騒音・・・人間は160dBの音で鼓膜が破れ、200dBになると肺が破裂して
 しまいます。ステレオのヘッドフォンで聴く音楽は110dBになり、ロック
 コンサートは120dBです。お気をつけください。
 1970年以降騒音によって3万4831人が死亡しました。

・トイレの時間・・・毎年1213人が、トイレでいきみすぎたことが間接的
 な原因となって死亡しました。
 「トイレで踏ん張りすぎて亡くなったんですって。」との会話が、
 自分の葬式で ひそひそ交わされるのはあまり気分がよくありませんね。

・ネズミ・・・20004年にはニューヨーク市で317人がネズミにかまれ
ました。しかし、「同じニューヨーク市民にかまれた」という例は
もっと多く、1781人。もっとも、これは死因ではありません。

・ナルシシズム・・・度を超した自己愛によりたえず悲しみや絶望感に
 襲われてしまうため、うつ病の一形態とされています。1975年以降に
 ナルシシズムや類似の疾病で死亡した人は1万3983人。

・生リンゴジュース・・・リンゴをはじめとする生ジュースに含まれる
 大腸菌がもとで1996年には34人が死亡したそうです。

・笑い・・・2003年の死亡例で、異常な笑いや止まらない笑いが副死因と
 して挙げれれているものは8901件ありました。
 人生に成功しても、あまり浮かれて高笑いしてはいけないということで
 しょう。

いかなる死因にしろ、死んでしまった後は皆お墓に入ります。
お墓に刻まれる墓碑銘も、油断がなりません。
以下、本書で紹介されている実例です。

 エゼキアル・エイクル
 ここに眠る
 享年102歳
 善人は
 若死にする
      ・・・イースト・ダルハウジー墓地

 この下にわが妻眠る 
 ようやく気が安らいだろうが、それはこっちも同じだ
      ・・・バルティモア墓地

 泣いても彼女は生き返らない
  -だからわたしは泣けるのだ
      ・・・ニューハンプシャー州墓地

 ネッドここに眠る
 ほかに言うことはない
      ・・・チャタヌーガ墓地

こんな墓碑銘を刻まれるとしたら安心して成仏などできません。
なんとか頑張って、悪口を書かれそうな誰や彼やより、せいぜい長生き
することにしましょう。