構造計算適合性判定・・・その2 | 横浜で人材事業を起業した建築士のブログ

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建築・不動産に特化した人材エージェントのテンポール株式会社で日々奮闘する駆け出し経営者のブログです。転職コンサルタント事業責任者、建築構造設計者として頑張っています!

間があいてしまいました。


建設・不動産不況をもたらした要因でもある、

「構造計算適合性判定機関」通称「テキハン」について

もっと分かりやすくみなさんに知ってもらおうと思います。


「テキハン」が設置された経緯については、ご存知の通り

姉歯氏による耐震偽装事件が事の発端です。


専門知識が無いと分からない構造計算という業務の

ブラックボックスを悪用した手抜きが横行していた

ことの対策として「テキハン」が登場したのです。


個人的には、

手抜きが横行していたというのは事実だと思いますし、

ある意味では姉歯事件による規制強化は業界にとって

良い方向性をもたらしていると思っています。


「テキハン」はピアチェックという欧米で既に行われている

制度を見習ったものとされています。


構造設計を行った者同等以上の知識を有する者が

再度設計図書をチェックするというものです。


このテキハンという二重チェック制度ができたことで、

建物の着工を許可するために必要な「確認申請」の

期間が大幅に延長されました。


また、これまで建築業界では建設中でも設計変更を

行いながら現場をすすめることが当たり前でしたが、

「テキハン」設置後はそれが工期の大幅延長になる

ために難しくなりました。


建設中の建物を設計変更して、屋台骨にも影響が及ぶと

再度構造設計(構造計算)をやり直して「テキハン」の

チェックが必要になったからです。


本来であれば、設計変更すれば必ず構造計算に

影響を与えるので再検討することに重きを置いたことは

良いことだと思います。


ただ、現場を一度止めなければいけないというのが

現実的ではないのです。


職人さんへの支払い、リースの延長、工期延長による

違約金の発生、などなど、とにかく人員があそんで

しまうことになり企業の首を締め付けることになるのです。


設計変更内容によっては、

実際問題として現場を止めなければならないことも

ありますが、それはそもそもの基本設計の甘さから

くることなの問題外ですが、


もっと柔軟な対応が可能な制度にしないと、

経済に多大なる悪影響を与える要素となるのです。


今回の法改正で、設計者の責任を明確にしたのですから

建設中の設計変更についても、構造設計者などが

設計変更による影響がどの程度なのか?を判断して

屋台骨に大きな影響を与えないで済むのならば

現場を止める必要など無いと思います。


しかし、現在認められている「軽微な設計変更」は

かなり限られていて、設計の自由度を奪っています。


今建築業界は、設計変更による構造設計に与える

影響について非常に敏感です。


過剰なくらい。。。


構造設計について判断できる設計者は、

建築設計者全体の1割程度しかいません。


だから、構造設計者の人材も非常に不足しています。


姉歯事件で初めて構造設計という仕事があることを

知った人が多いくらい不人気業界でしたので、

人材が集まるはずはありませんでした。


設計業界での代表的下請け業種として認知されて、

面倒な計算を安く請けるのが常態化していました。


現在次々と倒産しているデベロッパーからは、

無理難題な設計変更を無償で押し付けられることも

一度や二度では無かったはずです。


その鬱憤を晴らすかのように、、

現在は構造設計経験者の人材は引く手あまたで

給与面でも高待遇で育成にも積極的な企業が

ほとんどです。


ただ、これもわたしの持論では、「急すぎる・・・」ので

一度は多少の戻りがあると思います。


こうした背景の下で、

構造設計経験者による「テキハン」は行われている

ことを前置きとして知ってください。


次に知って頂きたいことは、

この「テキハン」による審査の実態についてです。


これについては、

テキハン側に規律や規制などを整備しないと

大問題に成りかねないと思っています。


企業が血を流しながら耐えているときに、

テキハン員自身の技術や価値観を押し付ける

ような融通のきかない方が多いのです。


これが技術者の特性で止むを得ないとすれば、

潤滑な運営をするための制度を整備しなければ

必ず経済に悪影響を及ぼすことになります。


これまで表舞台に出ることがほとんど無かった

技術者に制度という名の「権力」を与えると

こうなってしまうのか・・・


という、ある種の失望感さえも覚えてしまいます。


「テキハン」の実態については、次回。