陳述此度(のぶればこたび)は気がフーッと致し
キンポーゲとこそ相成候(あいなりそうろう)
ーー中原中也さん
【参照:「中原中也・全詩アーカイブ for mobile」】
https://zenshi.chu.jp/mobile/?p=163
「春」は弾むボール
「春」ほど弾むボールはない
蕾だったチューリップも
「あっ」と言う間に
弾むボールの勢いにおされて
「春」を支えきれずに
「春」を抱えきれずに
「春」を捕らえきれずに
その花びらを開ききって
oh my god!
肩をすくめる
「春」ほど弾むボールはない
「春」は跳び跳ねるボール
いたずらものの「春」がほら
今度は桜を散らしている
お花見ツアーとか
デイサービスの送迎ドライバーをしております、てんぱりまっくすです
送迎をしておりますと、道路に植えられたチューリップや、お客様宅に植えられたチューリップが目に入ります
あるお客様のチューリップは、ある花は蕾で、ある花は盛りを過ぎて散りかけていました
蕾は「春」を包み込んでおりますが、開ききった花は「春」を抱えきれず、支えきれず、取り逃がしてしまって、「Oh my god!」と、肩をすくめているように見えました
また、今週の水曜、木曜、金曜はデイサービスで「お花見ツアー」を催しまして(と言っても、私が参加したのは水曜、木曜だけですし、桜が見頃のスポットをお客様に送迎車に乗っていただいたままの、いわばドライブスルー的な「お花見」ではありましたが)、お客様から「桜には癒される」、「桜、あの色が良い、日本人に生まれて良かった」といった声を聞き、私もまた、送迎ドライバーをしていて良かった、と思いました
ある種の雨はときに世界を洗うことがありますが、満開の桜なり、そこからこぼれ落ちてくる桜の花びらを見ると、目が洗われるような、心が洗われるような心持ちがしました
あれは一体、なんなんでしょうか 不思議な感覚に陥りました