小田さんの評伝「空と風と時と」を読む | IN THE WIND

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Don't think twice, It's all right !

小田和正さんの評伝「空と風と時と 小田和正の世界」(追分日出子著、文芸春秋社)が先月出版された。600ページ超で分量としては読み応えはある。1回読了したけれど、内容を吟味しつつ少しずつ再読して、感じたこと、気付いたことを折に触れて書いてゆく。

 

著者は2005年に雑誌の企画記事で小田さんを取材して以降、定期的に小田さんや関係者を取材してきたようだ。2022〜23年のツアーは全行程に帯同して取材したという。小田さんのこれまでの歩みと近況をまとまって読めることはファンにとっては有り難い。

 

一読した限りでは小田さんを始めとする取材対象への過剰な忖度や著者自身の過度な感情移入はないように思う。一方、ある局面の全体状況や個々の事実関係があいまいな部分があり、それゆえ著者の推測、見立てが交えられている部分があったのも確か。

 

それらが取材を尽くしたうえで意図的にそうしたのか、関係者の証言が食い違ったり、不確かだったりして事実関係を詰め切れなかった結果なのかは判然とせず、おそらく両方あるのだろう。僕としては、分からないことは分からないと明確に書く方を好む。

 

旧知のファン仲間はすでにいくつかの事実関係の誤りを見つけ、僕も疑問を抱いた点がある。粗探しをする気はないけど、本書が小田さんの評伝の決定版として世の中に浸透してゆくのであれば、見て見ぬふりをするのもスッキリしない。さて、どうしたものか。 

 

おまけの特製しおり。表裏の合成写真。左はoverのレコーディングの頃だろうか。

 

【20日の備忘録】

朝=ご飯1膳、塩サバ、リンゴ、昼=鶏うどん、ミニトマトと茹でブロッコリー。飲酒=赤ワイン4杯。体重=59.6キロ。