昨日は僕の大好きなブラームスのピアノ四重奏曲第1番がプログラムに入っていたコンサートへ。樫本大進さん(Vn)、赤坂智子さん(Va)、ユリアン・シュテッケルさん(Vc)、藤田真央さん(p)が「夢の競演」ということで「奇跡の四重奏」のタイトルになったのだろう。ビオラとチェロの二人は初めて聞く名前だったけれど、看板に偽りない味わい深い演奏だった。
実はこのコンサートがあるのに気付いた時にはチケットが売り切れだった。転売サイトに2万5千円で出てたりしていて、もちろん手を出さずあきらめかけていたけれど、土曜の朝にチケットぴあを覗くと、「残りわずか」で再発売されていたので迷わずゲット。8列目の真ん中右寄りの割といい席だったので、招待者か関係者席の人数確定で余ったのだろうか。
さて、プログラムはモーツァルトのピアノ四重奏曲第1番から。CDでもずいぶん長く聴いていなかったけれど、出だしの印象的なフレーズでスッと引き込まれた。続くメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番はCDでも持ってないけれど、終楽章が印象的な叙情性豊かな曲だった。ブラームスはとにかく曲がいいので、音に身を委ねているだけで至福のひと時。
演奏では、藤田さんがアンサンブルの一員としてはみ出さないようにしつつも、持ち前の軽やかさで楽しそうに演奏していた姿が印象的。前に出る時は粒立ちがくっきりしたきらびやかな音を響かせ、評判通りの個性がにじみ出ていた。大変失礼ながら童顔で体を揺らしたり、弦の方をチラッと見たりする仕草がいたずらっ子のようで、女性ファンが多いのもうなづける。
樫本さんは大人の演奏で全体を引き締めつつも、時折上体を大きく反らして情感たっぷりなところも見せた。ブラームスはビオラが活躍する曲で、中音域のメロディアスなフレーズを赤坂さんがふくよかな音色で表情豊かに演奏。楽器から楽器へのフレーズの受け渡しなどを奏者の動きを見ながら聴けるので、生でこそ味わえる室内楽の醍醐味を堪能した。
藤田さんは来年1月にザ・シンフォニーホールでベートーヴェンの皇帝協奏曲を弾き、樫本さんは2月にいずみホールでブラームスのバイオリンソナタの全曲演奏会があるのでどちらもチケットを確保済み。樫本さんは3月にもザ・フェニックスホールでブラームスのピアノ四重奏曲第2番を弾くので、こちらもなんとかチケットを確保したい。
【27日の備忘録】
朝=ご飯1膳、チリメンジャコ、リンゴ、昼=ベーコンとキノコのペペロンチーノスパゲティ、ミニトマトと茹でブロッコリー、夜=ポトフもどき。飲酒=赤ワイン3杯。体重=59.2キロ。