こんばんは、ジュンです。
先日リストアップした、観たい映画のセレクション・・・
まず第一弾は、【 ミルク 】でございます。
'72年、ニューヨークの金融業界で働いていたハーヴィー・ミルク(ショーン・ペン)は、
20歳年下のスコット・スミス(ジェームス・フランコ)と恋に落ち、
新しい人生を求めて、サンフランシスコに移り住む。
当時、ゲイやヒッピー達が多く集まっていたカストロ地区で、
カメラ屋を営みながら、二人の生活が始まった。
ミルクの人柄に惹かれ、その店はゲイやヒッピー達のコミュニティーとなってゆく。
当時のサンフランシスコは、いくら自由といっても、
同性愛に対する偏見はまだまだ根強く、
すべてのマイノリティーに、平等な人権を得るために、
サンフランシスコの市政執行委員(日本で言う、市議)に立候補する。
3度の敗北を経験しながら、
’78年、4度目にして、米国初の、ゲイを公表した公職に就いた人物となった。
その後、保守派との対立をくり返しながらも、
すべての人間において平等な人権を!
と主張する彼の支持者は増えて行ったが、
敬虔なクリスチャンである同僚、ダン・ホワイトと対峙し、
わずか就任10ヶ月で、市長とともに射殺されてしまうのであった。
この映画を通して、一番思ったこと・・・
それは、アメリカという国が、いかに保守的な国であるかということ。
ミルクが生きた時代、ゲイというだけで人格を否定され、様々な弾圧を受けていた。
強いキリスト教の考えが支配し、
比較的自由と言われていたサンフランシスコででさえ、
病気と言われ、獣とののしられ、悪魔のように蔑まれていた。
そんな中で、自分たちの人権を守るために、行動を起こしたミルクは、
彼を強く支える仲間たちがいたからこそ、出来たことであろう。
男女がいて、結婚して、子供をもうける・・・
それが家族だ! と、頭ごなしに主張し続ける、保守派の人間たちに、
なぜか、哀れさを感じてしまった管理人。
形だけで、中身の破綻した夫婦の中に、本当の家族は存在しないだろう。
逆に、同性同士であっても、お互いを愛し、慈しみ、
供に連れ添って、家族として生きてゆくカップルもいる。
それを理解使用ともしない姿は、今、現在の世の中にも多く存在している。
家族って・・・
人を愛することって・・・
そんな基本的なことを、もう一度考えてしまう、そんな映画です。
正直、タイム誌が選ぶ、20世紀の英雄100人の1人に選ばれている彼を、
管理人は、映画を観るまで、恥ずかしいことに、まったく知りませんでした。
この映画は、実際に当時撮影された映像を随所に挟み込み、
ハーヴェイ・ミルクという人物の、ドキュメンタリーを見ているようです。
その印象を強くした一つの要因は、
主人公ミルクを演じた、ショーン・ペンの素晴らしさでしょう。
映画の最後に、ミルク本人の映像が流れるのですが、
一瞬、映画のメイキングが流れているのかと錯覚するほど、
姿、雰囲気がそっくりでした。
さすがに、アカデミー主演男優賞を受賞した作品です。
そして、彼と供にサンフランシスコに移り住み、彼を支えたパートナーのスコット役を
ジェームス・フランコが、とても魅力的に演じています。
無邪気な絵顔も、気だるい表情も、ミルクを心配する真剣な眼差しも、
とてもとても、チャーミングで、
管理人、一発で好きになってしまいました!
まだまだ、この映画について、書きたいことがどんどん出てくるのですが、
もう、まったくまとまりがつかないので、ここまでにします。
見る人によって、感じることも、考えることも、まったく違ってくると思います。
もし、この映画に少しでも興味を持っている方がいたら、
ぜひ、映画館に足を運んでほしいと思う、管理人です。