6月にかけて執筆したと
云われる35枚の短編小説
八十八夜*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
冒頭に書かれている詩はシャルル・ボードレール
諦めよ、わが心、獣けものの眠りを眠れかし
虚無の味という詩の一部 d(・・〃)
ゴールデンウィーク飛び石の平日
5月2日は八十八夜だった
立春から数えて88日目に
あたる日だね d( ̄  ̄)
子供の頃歌ったかもしれない
夏も近付く八十八夜という
歌詞の通り数日後には立夏(*゚ー゚*)
季節が春から夏に移ろう
この日に摘まれたお茶は
不老長寿の力が宿っている
と云われるほど栄養価が
高いらしい σ( ̄、 ̄=)
今のように品種改良が
進んでいなかった時代には
米作農家にとって種まきの
大切な目安になっていた
農業に従事する人たちに
とっては五穀豊穣を願った
神事の日だったと文献が
語っている φ(□□ヘ)
八十八は組み合わせると
米って言う文字になる
お茶の歴史は1200年
お茶は高級品で庶民が飲める
ようになったのは大正時代
気軽におーいお茶を買える
今が如何に豊かで平和なのか
この時代に生まれただけでも
充分幸せなのかも知れない
人々がそれぞれの家で平和な
午後を過ごせる日が来ますように
一日も早い戦闘の終息を祈って
虚無の味 昔は喧嘩の好きだつた今は陰気な精神よ 拍車で蹴つてお前の熱情を沸き返らせた希望さへ もうお前に騎らうとしない。自堕落に寝てゐろよ、 障害物のあるたびに 躓く老いぼれた馬よ。 もう諦めろわが心よ。獣の眠りを眠れ。 疲れ果てた廃残の精神よ。老賊のお前にとつて 恋愛ももう味気なく争論もまた五月蠅いことだ。 おさらばだ喇叭の歌よフルートの溜息よ。 快楽よ陰鬱な拗ねた心を誘惑するな。 愛すべき春はもうその薫を失つた。 そして時間は刻一刻と俺を嚥む まるで凍えた肉體の上に大雪が降り積るようだ。 俺は天の高みから地球の丸さを眺めるが 地球に荒家一軒の身の隠れ家も求めない。 雪崩よお前の雪崩の中に俺を攫つて行かないか。 |