私のピアノ・インプロビゼーションの理論。音楽の原理・初期のジャズとの関連性について 2024-9 | 自由人加藤圭一郎の活動と日記

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2024年9月16日 08:40

音楽の三要素と言われるものについてであるが、一般にリズム(律動)、メロディー(旋律)、ハーモニー(和声)の三つを主要な要素とする。
まず、しかしながら、すべての音楽にメロディーがあるわけではなく、単音楽器の独奏にはハーモニーがない。ではリズムはどうか。
別の要素を必要に応じて(作曲制作や(即興)演奏における意志)なくして良いのであれば、リズムをなくしても良い。ということになる。
また、初期のジャズ、また現代のジャズでもにおいて、「独特のリズム感覚を持ち、即興演奏を重視する」。加えて初期のジャズの全てのジャズ・ミュージシャンは西洋音楽の素養に恵まれていたわけではなく、現代のジャズと違い、昔のジャズの即興では管楽器で音を外すようなレコーディングもレコード等であれば数多く残っている。つまり、理論や習熟だけではなく感性で演奏し、後に、他の音楽より比較的自由に演奏されていたものの、ジャズの理論が理論家によって行われた。理論が先なのではなく、自由な即興演奏が先だったのである。
私は音楽の三要素である、リズム(律動)をはずすことを意図的に行い、この演奏スタイルはある程度、独学で組みたてた。
ジャズの初期の音楽的素養に恵まれなかったジャズ・ミュージシャン即興演奏にどこか似ている。初期のジャズを否定したら現代のジャズは存在しない。
とりあえず、今日はここで筆を置く。

2024-9-16 追記

即興演奏であるから音楽記号でいうところのritardandoやPiù mossoしてはいけないとか、誰が決めたのであろうか?そのような話は聞いたことがない。

話をもっと遡る。楽譜の起源である。グレゴリオ聖歌の楽譜であるが、初めは長さの指定はなかった。「ネウマ譜を見れば分かるが楽譜にリズムの指定はない」。「昔の宗教音楽(西洋音楽)でさえ昔はリズムは無かった時代があった」。また、「グレゴリオ聖歌は単旋律であり、つまりハーモニーがない」。つまり、「音楽の三要素」と言われるものは近代・現代の音楽理論家が作り出したもので、すべての音楽に当てはめるかどうか疑問がある。古い音楽を当時のように再現するためには「音楽の三要素」を守ることはできないであろうと思う。
今後の音楽においても「音楽の三要素」を絶対視することは音楽の硬直になるであろう。それに付け加える。現代音楽のような新しい音楽への試みがあったが、大衆化については成功したとは言い難いが、曲や演奏によっては非常に高い音楽性を帯びている。現代音楽もまた、「音楽の三要素」を絶対視していない。