cswsてんかんの娘の成長記録です。
自閉症スペクトラム&IQ78(境界知能)&緘黙
のため支援級(小学5年生)在籍中。
2023.1月 IQ75 療育手帳B2取得
保護者からの話です。
大分前に
「我が子より一回り年上の知り合いの中度知的障害のお子さんが小中を通常級で過ごし劇的な成長をした人を知っています。その人は今大企業の障害者枠で働いているんです。この人は通常級に入れて成功しているんです。」
「我が子(中度知的障害)もその人を目標に通常級にいれました。みんなについて行って頑張ったんです。我が子にも大企業の障害者枠を紹介してください。」
と言う人がいました。
、、、
まず、私はその知り合いの人の障害具合が正確にわからないですし、通常級で過ごしてどんな成長が出来たのか、それが本当なのかなどわかりませんが、
この利用者と
同じ位の障害の程度だと思ってお話します。
※普段、障害者の末路がどんなであろうと成功・失敗とはあまり表現しないのですが…
ここでは保護者が『成功』と言うのでそう表現します。
その知り合いの人が『成功』だったとして
同じようにこの相談者が『成功』できるかと聞かれたら極めて厳しいと思います。
(頑張ってB型就労かなぁ…と思う)
なんでたった1つの成功事例だけを聞いて
我が子がその『成功』に辿り着けるのかと思うのかが疑問です。
私は障害が重い人を通常級に在籍させて
親が学習に囚われて身辺自立が疎かだったり
自己肯定感がなくなり、意欲がなくなっている人
の方がよく知っています。
どんなに学校を親の決定権を使って好きなところに在籍させていても成人すれば最終的には本人の能力に応じた居場所選択しかできなくなってしまうので
通常級在籍していても最後は生活介護事業所だったりすることも普通にあります。
イレギュラーな選択をして
ここでいう『成功』をするのはほんの僅かです。
(※イレギュラーな進路選択とは障害具合にそぐわない進路を選択をすることを言います。決して『普通』や『健常者』から外れたことをイレギュラーと言っているわけではない。)
思い描いたような状況にならなかった事例はあまり公にされないですよね。(誰も大きな声でできなかったことは言わない)
何事もだけど
成功があるということは
失敗もあります。
全体の事例が分母、
成功例は分子にすぎないんですよね。
1つの成功例が生まれる間に
どれだけの数の失敗例があるのかを
考えた方が良い。
私は上手くいかなかった事例の方が多く知っているので、わざわざ頑張っても上手くいく確率が低いと思われる提案はできません。(ここでは大企業の障害枠を勧めること)
例えば同じような事例が100あって、
その内の1つしか上手くいかないような
提案は普通できない。
(ただ、やってみたら思いの外もっと高い山を登ることができるかも?と思う時は個別に提案することはある)
あまりにも無責任でしょ。
100の事例があったら80位が
なんとか上手くいくであろう選択を提案します。
↑と言うとね、必ず
どんなに真っ当な選択をしても
残りの20は上手くいかないんでしょ?
必ず上手くいくわけではないのに……以下省略
と言う人が出てくるんですが、、
なんで1/100を目指すような無茶振り(99/100は思い描いたようにならない)ができるのに
20/100の確率を恐れるのさ。と思ってしまう。
色んな考え方があるんですね。
ここでは『確率』と言ってしまったけど、
正確には『運』ではないですね。
本人の持っている特性や得手不得手、
親を中心に支援者の導き方
で変わります。
私は1/100の希少事例を目指すのは現実的ではない(99/100思い描いたようにならない支援なんて適切ではない)ので80/100位を目指して仕事も子育てもしています。
(どうやっても思うようにはならないケースが出てきてしまうけれど、何かしらの手立てはある)
やってみて物足りないなら
いくらでも目標は変えられるからね。
(基礎さえあればだけど…)
話が逸れました。
成功者の表面的な真似っこで成功するなら
誰も苦労しませんね。
堅実に毎日積み重ねたいものです。
ちなみにですが
中度知的障害者が大企業の障害枠に入ることができるのは…分母が100では成功例は出てこないと思ってます。(正直、学校選択はどうでも良い。直接的な関係はない。)
目に見えている事象だけでなく
見えていない部分も込み取って
取捨選択したいですね。
↑娘が好きなのでに買います
↑480円
リピート購入します
職場に置いておく。