「…ごめんなさい」
「…そっか、そうだよね。僕のほうこそごめん」
これで何回目になるだろう、
ふられて友達関係がギクシャクしちゃうのは。
片思いは、
告白側が加害者になってしまうんだ。
傷ついてるのは、僕なのに。
石本三郎は、
人並みの偏差値の、
どこにでもいるフツーの大学生だ。
人よりちょっと肥満気味であることをのぞいて、
至ってフツーの。
やけ食いするのもフツー。
ただし量は桁外れ。
三郎は、節約のため、やけ食いは食べ放題の店で我慢している。
三郎は、食べ放題には一人では行かないというルールを課していた。
仲間としか行かないと決めておけば、
回数を減らせるからだった。
エンゲル係数も体重も、むやみに増やしたくなかった。
三郎は、学食に向かった。
食べ放題に付き合ってくれる仲間を探していると、
後ろから声をかけられた。
(つづく)