読み切り小説【ひとひらの、】 | 相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

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ベッキーがテレビに出てるとチャンネルを変えてしまう男が、好きな音楽や小説を語ったり書いたりらじばんだりしています。音楽は洋楽ロックメインだったが最近はハロプロ大好きです。特にANGERME。

あなたは誰ですか?



ふぅん。奇妙な名前だね。


ぼくに何を聞きたいの?


何だかよくわからないけど、
ぼくの望みを知りたいのかな?



そりゃあ、今いちばん関心あるのは、食べ物かな。

食べられるなら、なんでもいーよ。



ゼイタクは敵だ!なんてね。


ぼくはいいから、海の向こうでがんばってるお兄ちゃんに、
少しでも元気に戦える食料を送っておくれよ。



えっ?キミにはそんな力はないの?



残念だな。



でも、もし、それでも、
まだ願いがかなうなら、
母さんが握ってくれた塩のおむすびを、
食べたい。




白いお米をぎゅっと握る瞬間の、母さんの眉間が好きだったんだ。




母さんに会いたい。




戦争のせいで、母さんはいなくなってしまった。



ぼくもそろそろ動けなくなってきたみたい。


寒気がとまらないよ。



母さん。助けて。



でも、キミのいうようにこのまま目を閉じたら、
母さんに会えるかな。



それなら、おにぎりもいらないよ。





ありがとう。さいごに楽しい夢をみさせてくれて。