読み切り恐怖小説【神々の遊び】 | 相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

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ベッキーがテレビに出てるとチャンネルを変えてしまう男が、好きな音楽や小説を語ったり書いたりらじばんだりしています。音楽は洋楽ロックメインだったが最近はハロプロ大好きです。特にANGERME。

今夜も、強くなる。



あの日以来、俺は、寝るたびに強くなってきている。



嘘ではない。



中学から続けていた陸上。


短距離選手としてはパッとしない成績だったんだ。



でも、この3日で100Mタイムを2秒以上縮めた。



誰もが驚く。
いい気分だ。



手足の筋肉が隆起し、関節がみし、みし、と軋む。



何気なく走っていたあの日のあの瞬間、
俺に巨大な光が向かってきたのだ。



避ける隙もなく俺は光に飲み込まれた。



激しい衝撃が俺を突き抜けた。



それ以来、俺の体は強靭に変化し続けている。






翌朝も、関節の悲鳴で目覚めた。



首も異様に柔らかくなり、あらぬ方角も見られる。



私は、神になったのか。



それ以外に考えられなかった。




脇腹をさすり、私は部屋を出た。



テーブルに置かれた朝食をむさぼった。



母親と妹が怯えた表情で私を見ていた。



私は、箸を使わず鮭と米を食べている自分の両手を
しばし眺めた。



美しい手だ。他の人間が畏怖するのも無理はない。





万能になった私には、もはや学ぶものなどなかったが、
人間どもに更なる進化を遂げた私の走りを見せてやるために、学校へ向かった。




腹が重い気がしたが、脚力はみなぎっている。



人間どもに、ナド、マケナイ。




放課後は私の天下ダッタ。




体は風を超エタ気ガシタ。




人間ドモノ、驚ク顔ガ、タマラナイ。



ハハハハハハハハハ。




走りナガラ笑ツテイタラ、腹が痛くなってきた…




わ、私は神、痛みなどない!




脇腹から黒羽が見えた気がした。



俺の体はどうなっているんだろ、そう考えた瞬間、
俺の腹が爆ぜた。




臍から、何千いや、
何万もの蜘蛛の子が飛び散っていくのが、遠くなる視界に見えた気がした。




僕の近くにいた仲間も、奇声をあげて逃げていく。




僕の口から漏れた


助けて、


という言葉を最期に聞いた。