小説【指切りげんまん】第3話 | 相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

ベッキーがテレビに出てるとチャンネルを変えてしまう男が、好きな音楽や小説を語ったり書いたりらじばんだりしています。音楽は洋楽ロックメインだったが最近はハロプロ大好きです。特にANGERME。

おりんと向き合った瞬間、
男はあまりの美しさにしばし口も聞けなかったと言われています。



沈黙に耐えられなくなった男は、

「わしの女になってほしい」

いきなり切り出してしまうほど動揺したそうです。


男は己の初(うぶ)さを恥じましたが、おりんは返事はおろか、一向にうつむいたまま。



男はより愛おしくなり、
こみ上げる独占欲は炎のごとく血をたぎらせ
身を震わせました。



白くすらりとした手を触れてみたい。

想いに任せ右手を取ろうとしたそのとき、おりんは上目使いでこう言いました。


「旦那様のような方が、私のような女をなんて。もったいのうございます」


「そんなことはないぞ。わしのほうこそ突然のこと、すまぬ。
しかし、わしはお前を一目惚れしてしまったのだ…」


「…私のこと、一生愛して下さいますか?」

ぞっとするほどの美しさと肌白さが男を射抜く。「こんな気持ちになるのは生まれて初めてなのじゃ。
わしを信じてほしい」



「嬉しい」



男は、おりんの純粋すぎる残酷さを知ることになるのは、
それから数ヶ月経ったある夜明け前だった。