夢を見ちゃったんだよね。カイと弟たちと楽しく暮らす日々をさ。
その瞬間。地球が壊されていく光景が目に飛び込んできたんだ。
今までは弟たちに少しでも楽な生活をさせたくて、ただ必死だったけど、
あたしたちだけが生きてるんじゃない。
他にも子供はいるんだ。その子たちを考えるととてもジオン軍からお給料なんてもらえたものじゃなかった。
だから、スパイの職務を放棄して、カイの指示に従ったんだ。
弟たちやカイのことは心残りだけど、引き金を引いたことは後悔してないよ。
「こういった正しいメッセージを未来ある子どもたちに玩具を通じて伝えることができる御社に、興味をもち、応募させていただきました」
…夢か。良かった…
今も応募中だけど、この会社、従業員を駒としてしか見てないから、二年前からずっと求人出てるもの。しかも契約社員がデフォルトだし…
夢を与える側に立つと、現実を思い知らされる。
玩具業界は、決してメルヘンな世界ではないことを。
僕は、子供の頃からの夢は飲み込んで、転職活動を続けるのであった。