ウインドウペインのスリーピース | 天神山メンズスタイル

天神山メンズスタイル

天神山は、手抜きをしない本物の洋服を作り続けて40年、長く愛着を持ってお付き合いできる、時代に左右されない洗練された普遍のモデル、こだわりの正統派スタイルを提案し続けています。
京浜急行青物横丁駅より徒歩2分、赤煉瓦の建物です。
東京都品川区南品川5-8-21

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今回は、早くも真冬用で打ち込みのしっかりとした「チェビオットツイード」の、「ウインドウペイン」柄で作製したスリーピース・スーツの紹介です。

今年の早いペースでの梅雨入りと梅雨明け、そして猛暑と7月の前半までに夏本番を迎えてしまい、7月半ば過ぎからは平年の気温に戻りつつも、体が猛烈な暑さに慣れたせいか少し過ごしやすく感じながら、今週に入ってからは突然の雨や落雷など戻り梅雨を思わせる不安定な天気が続いていて、これから始まる本来の夏本番に向けて、銀座2丁目の新店舗の温度調節が不安定で効きすぎる冷房の中で、このままネクタイは締め続けられそうで、更には上着も羽織りたくなるほどの冷えも体感しながら、今年は猛暑になっても洋服屋さんらしくキチンとしたスタイルを続けていけたらと思っているところです。

このスリーピースは、前回紹介の「マットウースのブレザー」に続き私自身が2013年秋冬シーズンの1着として選んだもので、3年前の12月に「ツイードのスリーピース」http://blogs.yahoo.co.jp/ginza645/51423109.html)を紹介した時に、この「LOVAT」社のツイードコレクションが早目にあれば1着は作っていたと思いつつ、来年(2011年)は7月には紹介できるように好きなグリーン系の配色でと書きながら、なぜかその後2年間は「スーパー180‘s&140’s」のソフトな素材や「ドネガルツイード」などに気が移ってしまい作らず、3年目にしてやっと念願の「チェビオットツイード」を作ることができました。

この素材は、前回3年前の紹介の時にも書きましたが、スコットランド貴族の「ラバット」氏が、1900年にアフリカとの戦争で自然色5色を使って“TOP染め”で織り上げたツイード生地の迷彩服を兵隊に着せたところ戦死者が激減し、それ以降現在に至るまでミリタリーウェアの“カーキ色”の元祖を産み出したと言われてる、カントリー服地を代表する生地メーカー「LOVAT」社で、自然色を使ったミックスの色調は他のツイードコレクションでは見かけない独特な配色で、ツイードとしては中肉の500gの目付けと絶妙な配色のウインドウペイン柄は、冬シーズンになると「天神山流」で提案し続けている“カントリースタイル”の着こなしには欠かせない素材の一つではないでしょうか。

モデルは、私が最近お気に入りの弊社が扱っているモデルの中で一番クラシックなゴージラインが低めの襟が特徴の「RCSZ」(ローマンクラシック)を使い、シングル3ツ釦段返り、カントリースタイルを意識して「ハンドメイド仕様」ならではのバルカ(船底の形)スラントチェンジポケットを付けてサイドベンツにして、クラシックに襟付きのウエストコートを加え、スラックスはサスペンダー釦付きの2プリーツにして、スラックスも含め「ハンドメイド仕様」ならではの総片返しハンドステッチを施しています。

今回のコーディネイトは、ウインドウペインの色を意識して赤いストライプのボタンダウンシャツに、私物で25年前に購入した「LUCIANO BARBERA」社のチェックのウールタイを締めて、ペーズリーのポケットチーフをスクエアーに飾り、靴は「天神山オリジナル」で作成して出来上がってきたばかりのスエード・フルブローグで決まりですね。

真冬になったら「ローデンコート」を羽織り、「Gatti」社の真っ赤なカシミアのマフラーを巻いて、「DENT‘S」社と言えばのペッカリーの手袋をはめて、この冬から初挑戦の「ソフト帽」を被り、2年前に「LOVAT」社で作製したツイード素材のミュージックケースを持てば、「天神山流」で提案し続けている身も心も温まる「冬の正統派スタイル」の出来上がりです。

私自身が今まで愛用しているツイード素材は、ザックリとした「ハリスツイード」のヘリンボーンのスーツとピンチェックのピンチバック・ジャケットとの2着と、しっとりとした「ドネガルツイード」はガンクラブのジャケットで、それに今回紹介のガッチリと目が詰っている「チェビオットツイード」を念願かなってやっと加えることが出来、これで主要3大メーカーのツイード素材が揃いましたので、それぞれの良さを味わいつつ体に馴染ませながら長い付き合いをして行けたらと思っています。



“アベノミクス”の影響を受け円安が加速して輸入品が高騰し、この業界も原毛や輸入生地の値上りが避けられない状況の中で昨年からの継続生地を中心に“早期受注キャンペーン”を7月末までの期間で実施していて、残り1週間となりました。
8月からの値上り情報も続々と届き始め最低でも10%は値上りしそうですので、この機会にお早めに仕込まれることをおすすめします。



弊店「TENJINYAMA」のHPが更新できない為、銀座2丁目の新店舗の住所と休業日のお知らせをこちらでさせていただきます。

〒104-0061 東京都中央区銀座2-4-1 銀楽ビルディング4F
(銀座並木通り2丁目の角のビルで1Fの“J.FERRY MEN”が目印です)
TEL 03-6228-7321

7月は、28日(日)、8月は、4日(日)、11日(日)から18日(日)夏期休暇、26日(日) をお休みさせていただきます。