今回は、また真冬物でザックリ感が特徴の「ハリスツイード」素材の、“アメリカン・トラディショナル”スタイルには欠かせない柄「ブラックウォッチ」で作製したスリーピース・スーツの紹介です。
先週末は突然の“ゲリラ豪雨”で隅田川の花火大会や地元横浜のお祭りが途中中止になるなど不安定な天気が続き、日曜日には山口県で1時間に138.5ミリと“これまで経験したことのないような大雨”で局地的に被害が拡大して、このところ帰宅時間になると“雨雲ズームレーダー”を頼りに傘が必要か確認する毎日が続き、晴れの確立が高い日には蒸し暑さに耐えながら自転車通勤を続けている私ですが、夏本番の陽気に慣れつつも汗の感触が気になるウール素材のスラックスを避けて、麻素材のボタンダウンシャツも出番が多くなりつつよりカジュアル化が進んで、今年初で試しているヘビーウエイトの「アイリッシュリネン」は上着とベストは来春までお休みさせて、皺が気にならず穿き心地満点のスラックスをフル活用しながら、色違いを何本か揃えたいと欲求に駆られているところです。
このスリーピースをお借りした方は、前シーズン最終の紹介「シルクサッカーのスリーピース」の時にも書いていますが、この方ならではの拘りコレクションを3年前の春夏シーズンよりハイペースで作られていて、このブログにはなんと毎シーズン3回ずつご協力いただきながら、2年前の秋冬シーズンのスタートは“ハリスツイード設立100周年”の特製黒ラベルをきっかけに、黒無地とハウンドトゥース、更には定番のヘリンボーンで上着2着の4点セットと作り、昨年はハリスツイード素材で作るのをお休みさせて、今シーズンのスタートとして今回の「ブラックウォッチ」を作っていただき、次に6着目の無地のグレーを予定していて、この方ならではの組み合わせを考えた素晴らしい「ハリスツイード」コレクションを完成させています。
この素材は、スコットランドの北西岸の地で伝統を守り時代の流れに左右されず、同じことをやり続けて独特の風合いを維持していることもあって、世界の人々に愛され続けているツイードと言えばの「Harris Tweed」で、製品ではたまに見かけるこの「ブラックウォッチ」柄は、オーダー生地としては今まで無かったところ昨年からやっと加わってくれたもので、“アメトラ”を意識した真冬のカジュアルシーンでは欠かせない素材の一つではないでしょうか。
モデルは、この方の体型とイメージに合っている「LBS」(ルチアーノバルベラ)を使い、シングル3ツ釦段帰り、この方のスタイルになっているスラントチェンジポケット付きのサイドベンツにして、クラシックに襟付きのウエストコートを加え、スラックスはインバーテッドの2プリーツにしてサスペンダー釦を付けています。
今回のコーディネイトは、ストライプのレギュラーカラーシャツに、大柄チェックを意識してソリッドのウールタイを締めて、ペーズリーのポケットチーフをパフで飾り、スラックスまで“ブラックウォッチ”はちょっとしつこいのでグレーフランネルを合わせ、靴は“アメトラ”っぽくサドルシューズといきたかったのですが店に無いので、前回も使用した「天神山オリジナル」で作製したスエード・フルブローグで決まりですね。
スラックスは、自然に合わせればフランネルの“ネイビーブレザー”でしょうが、キャメルヘアや無地のハリスツイードのジャケット、更にはアランセーターに“ダッフルコート”を羽織り、アイビーストライプのニットマフラーを巻いて“デザートブーツ”を履けば、トラディショナルなカジュアルスタイルの完成です。
今日から8月に突入して再来週の“お盆休み”をはさんで2013年秋冬シーズンの新着生地が続々と入荷し始めますが、昨年からの継続の中からスポットで先週から加わったおすすめは、在庫及び現品限りのお値打ち価格コレクションの、「Johnstons」社と「E.ZEGNA」社と「LOVAT」社の肉厚のカシミア100%素材で、近年あまり見かけなくなってきた希少性の高い超一流の素材ですので、この機会に試してみてはいかがですか。
弊店「TENJINYAMA」のHPが更新できない為、銀座2丁目の新店舗の住所と休業日のお知らせをこちらでさせていただきます。
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(銀座並木通り2丁目の角のビルで1Fの“J.FERRY MEN”が目印です)
TEL 03-6228-7321
8月4日(日)、11日(日)から18日(日)夏期休暇、26日(日) をお休みさせていただきます。