アルパカのポロコート | 天神山メンズスタイル

天神山メンズスタイル

天神山は、手抜きをしない本物の洋服を作り続けて40年、長く愛着を持ってお付き合いできる、時代に左右されない洗練された普遍のモデル、こだわりの正統派スタイルを提案し続けています。
京浜急行青物横丁駅より徒歩2分、赤煉瓦の建物です。
東京都品川区南品川5-8-21

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今回は、やっと出会えた「アルパカ」素材を使って「天神山オリジナル」で作製した「ポロコート」の紹介です。

11月下旬から12月上旬にかけて都心でも24~5年ぶりの低温を記録しながら、“衆議院選挙”の日曜日だけは暖かい陽気に逆戻りして、昨日からは一段と寒さも増しつつちょっと早めの真冬へと完全に突入したようで、私もカシミアライニングの「ペッカリーの手袋」を昨日から登場させ完全に真冬の防寒スタイルへと移行し、「フランネル」「ツイード」など冬ならではの素材感を肌身で味わいつつ、身も心も温まる「真冬の正統派スタイル」のコーディネイトをこれからの3ヶ月間で満喫できればと思っています。

このコートをお借りした方は、5年前の冬シーズンにソフトツイードのジャケットを作られてからのお付合いで、以前よりイタリア製の「Brioni」社などハンドメイド各社の製品を数多く試されているので、お付き合い当初より弊店「TENJINYAMA」が自信を持っておすすめしている「ハンドメイド仕様」での作製が中心で、オーダーならではの好きな生地を選びながらのご自分だけの1着を気に入っていただきながら、今シーズン作った「チョークストライプ」のスリーピース・スーツを取りにいらした時に、今回の「アルパカ」素材の見本が偶然届いたのがきっかけになり思わず作ることになりました。

この素材は、高級天然素材にこだわった生地作りをしながら、世界のトップブランドや有名メゾンにその素材を提供するイタリア屈指の生地メーカー「AGNONA」(アニオナ)社の、アルパカ52%とウール48%混紡の毛足の長い独特の素材感と重過ぎず軽すぎない550gの目方は、日本(特に都心)の気候には相性がよく、「天神山流」で提案し続けている身も心も温まるクラシックでエレガントな「冬の正統派スタイル」には欠かせない貴重な素材ではないでしょうか。

モデルは、11月に紹介しているヘリンボーンのポロコートと同じで、「ポロコート」の原形に近いピークドラペルのダブルブレストで、段返りの6ツ釦2ツ掛け、袖口がカフ(折り返し)付き、フレームドパッチポケットで、後身はイタリア式のクラシックなアルスターコートに多く見られるバックベルト付きのインバーテッドプリーツでセンターベントにしています。

今回のコーディネイトは、茶系のソフト帽が無かったので飾れず、襟元には私物の「DRAKES」社の大判シルクマフラーを巻いて、胸ポケットには「DENTS」社のペッカリーの手袋を挿して、靴はゴージャスな「アルパカ」素材を意識してクラシックでエレガントに「天神山オリジナル」で作製したコンビネーションで決まりですね。

2006年より「天神山オリジナル」で作製した「ポロコート」を冬シーズンになると毎年欠かさず紹介し、本来なら毛足の長い「キャメルヘア」「アルパカ」素材を使いたいと毎回書きつつ、2010年には念願の「キャメルヘア」での作製に伴って2作目の今回のモデルも追加して、準備が整ったところで「アルパカ」素材を再び探し始めましたが、ヴィンテージものの目方の重いタイプでしかも数量が限定されているものにしか出会えず、諦めかけていた今シーズンの11月過ぎに「ゼニア」社の生地を扱っている業者に何気なく確認したところ、「Ermenegildo Zegna」社の傘下である「AGNONA」社の遅れて届いた生地ブックの中に入っていたと聞き、早速用意してもらうことになり、今シーズンの真冬の季節になんとか間に合せることができました。

よく考えてみたら、「アニオナ」社の「ヴィキューナ」のストールを扱っていた2年前までになぜ気付かなかったと思うほど「アニオナ」社ならではの素材で、レディスでは現在でもよく使われているみたいなのにメンズの分野では殆んど見かけない貴重な「アルパカ」にやっと出会えたので、厳しい寒さが長引くと予想される今シーズンにもまだ間に合うし、来年は早目に仕込んでいこうと作戦を練りながら、この素材見本が長く継続してくれることを願っているところです。




弊店「TENJINYAMA」のHP(http://www.tenjinyama.jp/)の営業案内の更新ができない為、12月の休業日のご案内をこちらでさせていただきます。
23日(日)、24日(月、祭)、30(日)、31日(月、大晦日)
年内は29日(土)までで、年明けは1月7日(月)からの営業とさせていただきます。