オリジナルシューズ 19回目  | 天神山メンズスタイル

天神山メンズスタイル

天神山は、手抜きをしない本物の洋服を作り続けて40年、長く愛着を持ってお付き合いできる、時代に左右されない洗練された普遍のモデル、こだわりの正統派スタイルを提案し続けています。
京浜急行青物横丁駅より徒歩2分、赤煉瓦の建物です。
東京都品川区南品川5-8-21

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今回は、「天神山オリジナル」で作製した「フルブローグ」2色の紹介です。

先週厳しい暑さの夏本番に突入したかと思ったら、都心では週末にかけて“戻り梅雨”の影響を受けてか20度前後の気温まで下がり7月下旬と思えないような記録的な低温になり、異常な汗かきで暑がりの私にとっては願ってもない季節外れの過ごしやすい陽気が3日間続いてくれましたが、今週に入ってからは夏本番に戻りジワジワと気温も上昇し、再びちょっと歩いただけで汗も噴出すようになり、上着を羽織れないネクタイを締めれないな避けないスタイルへと本格的に突入してしまいました。

この靴をお借りした方は、弊店「TENJINYAMA」が2004年オープン当初からの長いお付き合いをさせていただいていて、近年は夏シーズンになると仕事の時でも開襟シャツスタイルで過ごされ洋服を着なくなったにもかかわらず「アイリッシュリネン」コレクションなど数多く作られていて、今シーズンは洋服はお休みさせて今までお勧めしていた「オリジナルシューズ」をやっと試されることになり、4月にご要望を細かくお聞きして黒の「フルブローグ」を作り3回ほど履いて、とても具合が良かったので今回追加で黒をもう1足と濃茶の写真の2足を作っていただきました。

この方の要望は、他で作られた「マッケイ製法」のサンプルを基に軽くて細めな仕上がりを希望された為、「天神山オリジナル」の特徴でもあるコバの張り出しを今回は極力無くして、滑らないようにソールをゴムの半張りにし微調整の削りを施しながらスマートに見えるように作製してもらいました。

こだわりの正統派スタイルを「天神山流」で提案する上で欠かせないアイテムの、「天神山オリジナルシューズ」をスタートさせて早や2年と10ケ月が経ち、41名の方に試していただいていていて、「古いアメリカ靴」を再現したフォルムの良さと「ハンドソーンウエルテッド製法」の履き心地の良さに加え、高品質な割にはリーズナブルな価格帯と言うこともあってか、通算6足作っている足にも癖のある私自身も含めて半数以上の方が試した後に追加で何足も作られるケースが増えてきている中で、熟年の靴職人に細かく指示が出来ると言う利点を活かして、まだ試されていない方にでも作りたくなるような色々な要望を取り入れながら、今後もトータルでのコーディネイトを重視しながら新しいモデルを増やしていければと思っています。

因みに、弊店「TENJINYAMA」で一番高齢のお客様で2年前に2足作られ、3足目として現在作成中のスエードのローファーは、近年軽い靴ばかり履いている為に少し重く感じるとのことで、今回は軽量のスポンジソールで作っていることからのヒントを得て、私が先週処分してしまった「ホワイトスエード」を来春は新たにレッドラバーソールで作製しようと思いつつ、その前にダークブラウンのスエードで逆折込みのクオーターブローグを作らないとと、いつまでたっても洋服と共に作りたい病が治まらな状態です。