先週は都心でも氷点下の真冬日を何日か記録しながら身体の芯まで凍るような厳しい寒さが続いていて、カシミアマフラーとカシミアライニングの手袋をしっかり付けていてもなかなか温まらず、暑がりで寒がりの変な体質の私は寒すぎてライニングなしの手袋ができなくなり、少ない手持ちの手袋ではコーディネイトを意識するというよりも体調を気遣った防寒スタイルにちょっと悩まされています。
このジャケットは、前々回紹介の「スパンカシミアのブレザー」に続き私が選んだ今年の1着で、昨年の春夏シーズンは暑がりで異常な汗かきの私が上着を着れなくなる盛夏用をなぜか２着作ったので、今年は絶対に春物にしようと昨年の夏から考えている時に、偶然とも言える「ＣＡＲＬＯ ＢＡＲＢＥＲＡ」社のお値打価格の生地コレクションと出会い、すぐにでも作りたかった気持ちを抑え生地が無くならないことを願いつつちょっと早めの昨年の１０月後半には作製しかかりました。
この素材は、弊店「ＴＥＮＪＩＮＹＡＭＡ」とは昔から相性の良い、高品質の生地を維持し続けているイタリアの生地メーカー「ＣＡＲＬＯ ＢＡＲＢＥＲＥ」社の通気性がよく皺になり難いメッシュ織りで、張りとコシのある素材ながらもしっとりとした質感と深いグリーンベースに赤いウインドウペインの絶妙な配色の「バルベラ」らしさにひかれ、久し振りに試す「ギャバジン」のスラックスと共に作ることにしました。
モデルは、弊社が扱っているモデルの中で一番クラシックなコージラインが低めの「ＲＣＳＺ」（ローマンクラシック）を使い、シングル３ツ釦段返り、柄の雰囲気に合わせ「ハンドメイド仕様」ならではのバルカ（船底の形）のスラントチェンジポケットを付けてサイドベンツにして、春に着ることを意識して総裏で片返し総ハンドステッチにしています。
今回のコーディネイトは、ストライプのワイドカラーシャツに、三者混のソリッドタイを締めて、ペーズリーのポケットチーフをスクエアーに挿して、スラックスは春を意識してギャバジンを合わせ、靴は「天神山オリジナル」で作製した逆折込みのスエード・キャップトウで決まりですね。
昨年８月に紹介した「ギャバジンのスリーピース」（http://blogs.yahoo.co.jp/ginza645/52281912.html）の時にも書きましたが、今回紹介しているウインドウペインを始め「バルベラ」らしい素材感のものや、貴重なカシミア１００％からシルク混紡の超お買得な素材も混ざっているなど、魅力のある生地を在庫限りで用意していますので、お早めにご覧になられることをおすすめします。
まだまだ身体の芯まで凍るような厳しい寒さ続いているせいなのか、今からでもとオーバーコートを作る方が例年より多く感じる中で、２月に入り新着の春夏生地が到着し始めていますので、少しずつでも今年の春夏の傾向を伝えていければと思っています。