今回は、私にとっては今の少しの期間だけに活躍する「シャークスキン」素材のスリーピース・スーツを着ての登場です。
今年は珍しく夏の暑さが長引かず“暑さ寒さもお彼岸まで”を境に爽やかな秋の深まりを感じながら10月に突入して、今週に入ってからは朝晩の冷え込みも増し昨日は冷たい雨で11月半ばの気温にまで一気に下がり本日からは平年の気温に戻りそうでまだ安心はできませんが、既に夏服には戻れない陽気を肌身に感じながら、苦手な夏シーズンを乗り越えちょっと嬉しい気分になっている単純な私です。
このスリーピース・スーツは、3年前の12月に作って2009年春夏商品の第1回目に紹介したもので、その年の9月の結婚式で初おろしをしてから合い間の季節に活用していて、10月半ばからは起毛している冬物の素材へと移行していくので、私にとっては秋というより3月半ばから6月始めまでの春シーズンに出番が多くなる素材で、暑さがしつこく残る秋シーズンはウエストコートを着用しないで終わってしまうこともありますが、今回は低めの気温にタイミングを合わせ今シーズン初のスリーピース・スーツで、3ヶ月間のダラシナイシーズンに区切りをつけ気を引き締めて着用させていただきました。
今回のコーディネイトは、白いブロードのワイドカラーシャツに、2年前の結婚式で使ったパープルのハウンドトゥース柄のネクタイを締めて、ペーズリーのポケットチーフを華やかに挿して、靴は試し履きの「天神山オリジナル」で作製した限りなく黒に近い濃い茶のキャップトウで決まりですね。
2年前の9月にスーツでの紹介(http://blogs.yahoo.co.jp/ginza645/49144707.html)の時は、私の好きな合わせ方のクレリックシャツに水玉のネクタイを締めて、「白井さん」からいただいたお気に入りの黒のキャップトウを履いていますが、クラシックなピークドラペルを意識してちょっと派手な小紋柄かペーズリー柄のプリントタイを締めて、黒×白のコンビネーション・シューズにソフト帽を被れば、「天神山流」のクラシックでエレガントな正統派スタイルの出来上がりです。
前にも書いていますが、「トラディショナル・スタイル」には欠かせない大人のムード漂う「シャークスキン」は、春シーズン向きの素材ですが、一般的には夏を除いた3シーズン用と言うことで秋冬シーズンの生地サンプルに多く含まれていて、今の時期が一番揃っていると思われる中で、軽めの260gからしっかりとした打ち込みの400gまで種類が徐々に増えてきているので、シャークスキンに一番適したライトグレーから今回のダークグレーと以前紹介しているダークブルーの3色を歳を重ねながら揃えていければ、暑くも無く寒くも無い爽やかなシーズンを理想的に過ごしていけるのではないでしょうか。