オリジナルシューズ 11回目 | 天神山メンズスタイル

天神山メンズスタイル

天神山は、手抜きをしない本物の洋服を作り続けて40年、長く愛着を持ってお付き合いできる、時代に左右されない洗練された普遍のモデル、こだわりの正統派スタイルを提案し続けています。
京浜急行青物横丁駅より徒歩2分、赤煉瓦の建物です。
東京都品川区南品川5-8-21

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今回は、5ヶ月弱ぶりの更新になってしまった「天神山オリジナルシューズ」で、お客様の出来上がりをお借りして新作の2足を紹介いたします。

先週の連休での東京地区は積雪の予報で積もらず、今週月曜日の夕方からは雨の予報で雪に変わり今季初の積雪を記録して、その時に滑りやすい革底の靴を履いていたので転ばないようにと慎重に歩きながら、最近の私は、微妙に合わないなサイズが気になってきたせいかゴム底の雨用の靴を履かなくなりつつ、新調したいとあやしい気分になっています。

上の写真のコンビネーション・シューズは、2009年10月に紹介している白×茶の表革で作ったフルブローグ(http://blogs.yahoo.co.jp/ginza645/49186473.html)を参考にして、昨年作られたUチップ+ウイング飾りに続き2足目に挑戦していただいた方の希望で、同色の濃い茶で表革とスエードを使って目立ちすぎずビジネスシーンでも頻繁に履けるようにと作られたもので、エレガントなクラシックスタイルを演出しながら履く季節や洋服の色を問わない合わせ易すさは、そろそろ表革とスエードを使って始めてコンビネーションを作ろうと思っていた私にとっては先を越されたと思いながらも、良い参考にさせていただくことになりました。

下の写真のモンクストラップ・シューズは、オリジナルとしては新しいモデルの作製となり、今回で4足目に挑戦していただいた方が、次回はと予告していたモデルで親切にサンプルを持ってきていただき、デザイン及びサイズを参考にさせていただきながら弊店のラスト(木型)に乗せ変えて、ソールは弊店オリジナルの特徴としている張り出したコバから急角度に削ったベベルトにして、今まで作った3足のうち甲革がスエードの踵がやや緩くなりそうとのことだったので、今回は踵全体を今までより小さめにし後のみ2mm高くし包み込みを強くして作らせていただきました。

今回、仕様を微調整したところは、コバの生成りステッチをコバの張り出しに沿わせて外側を縫うようにし、縫い糸を5本から4本撚りに細くしてステッチの間隔を細かくして、憧れの「古いアメリカ靴」のマシーンメイドの出し縫いに近づけようと努力しています。

偶然にも、2足ともビブラムのゴムを特製の半張りにして爪先の削れ防止とともに滑り止め仕様にさせていただいています。

今回のようにお好きなサンプルを持参していただいて、新しいモデル作製に挑戦できたことは、ラスと(木型)の基本的な問題はありますが、今後もより多くの方に試していただけるように、細かい要望を聞きながら、履きやすさを追求し、全体の完成度を高め、これからも「天神山オリジナルシューズ」が発展していけるようにと願いつつ、長年の経験で培った技術と生れ持ったセンスのある靴職人との前向きなコミュニケーションを図り、情熱を持って「天神山流」を提案していければと思っています。





2月20日(日)は、横浜元町にお手伝いに行きます。
2月22日(火)から元町商店街恒例で今回は50周年記念の「チャーミングセール」が開催されますが、きっと日曜日には準備が出来ていますので「信濃屋」ならではの冬物最終の掘り出し物を早めに見に来ませんか。