アイリッシュリネンのスリーピース | 天神山メンズスタイル

天神山メンズスタイル

天神山は、手抜きをしない本物の洋服を作り続けて40年、長く愛着を持ってお付き合いできる、時代に左右されない洗練された普遍のモデル、こだわりの正統派スタイルを提案し続けています。
京浜急行青物横丁駅より徒歩2分、赤煉瓦の建物です。
東京都品川区南品川5-8-21

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今回は、「夏の正統派スタイル」の着こなしには欠かせない永遠の定番素材「アイリッシュリネン」のスリーピース・スーツの紹介です。

先週末から今季一番の強い寒気が日本列島をすっぽり覆って各地で低音記録を更新しながら、東京など関東南部地区だけは乾燥した晴天が続いている中で、北海道から日本海側はもちろん西日本から九州までの広い範囲で積雪になるなど、本日の“大寒”を境にまだまだ厳しい真冬の寒さが続きそうで、私の服装は既に厚手のフランネル素材のスリーピース・スーツと重たいツイード素材とオーバーコートで中年の身体を気遣う防寒スタイルが続いています。

このスリーピース・スーツは、前回ウール&リネン・スーツの紹介の最後に、昨年11月にオーダーをお受けした方のスリーピース・スーツがそろそろ出来上がってくると予告していた、春夏シーズン一番目のオーダー上がりで、今回お借りした方は、昨年11月に「今日の着こなし」http://blogs.yahoo.co.jp/ginza645/51307425.html)で登場していただいて、週末のオフタイムにキチンとした「正統派スタイル」の着こなしを目指す為に、一昨年の「ローデンコート」のお買上からトータルで提案させていただいていて、昨年の春夏はネイビーブレザーの素材を変えて2着揃えていただいたので、今シーズンは夏の正統派の着こなしには欠かせない究極のド定番を試していただくことになりました。

この素材は、今回でしつこく3年連続の紹介になり、昨年の春に紹介したダブルブレストと同じ色の、早い時期から試せてセパレートとしても活用できる使い勝手の良い1番人気の色のダークブルーで、イタリア・ナポリの生地マーチャント「Caccoppoli」(カチョッポリ)社ガ提案する本場アイルランド製の目方のある400gで、しっかりと目が詰っている為、皺のなり方も独特で、使い込むほどに麻本来の味を引き出してくれる、近年のカジュアル化傾向の中では生産数の少ない貴重な夏の定番素材で、秋冬シーズンより素材の種類が少なくなる春夏シーズンには、「正統派の着こなし」をしつこく提案している弊店「TENJINYAMA」には欠かせない最も重要な素材の一つです。

モデルは、この方の体型や癖に合わせてナチュラルショルダーでやや襟幅とアームが広めの「CRCS」(カラチェニ)を使って、3ツ釦段返り、スタンダードにフラップポケットのノーベントで、クラシックなムードをちょっと意識して襟付きのウエストコートにして、スラックスはサスペンダーボタンを付けた2プリーツで、ハンドメイド仕様ならではのスラックスも含め片返しハンドステッチにしています。

今回のコーディネイトは、ストライプのレギュラーカラーシャツに、灼熱の太陽と写真写りを意識してオレンジのストライプタイを締めて、何色を合わせようかと悩んだ時には迷わず白い麻のポケットチーフを挿して、靴は麻素材を意識して信濃屋別注の「Alfred Sargent」製のコンビネーションです。

ゴールデンウイークを越えて暑さが増してきた頃には、この方が昨年揃えられた白い麻のシャツにボーダーのニットタイを締めて、パナマ帽を被り、「BRIGG」の傘を持って休日の銀座を闊歩すれば、「夏の正統派スタイル」の完成ですね。

写真だけで見ていると私がヘビーウエイトに挑戦出来ずに作った前回紹介のウール&リネンのダブルブレスト・スーツと色が殆んど同じで、モデル違いで紹介しているように見えますが、紹介しながらやっぱり「アイリッシュリネン」はいいなあ~と思いながら来年こそはと思案しているところですが、円高傾向が続いている中、今シーズンは今までで一番お安い価格にて提供できそうなので、考えている方は今年がお試しするチャンスだと思います。