５月に半ばを過ぎてから”記録的な“という言葉が付く４月に引き続きの異常気象が各地で起こり、これから先の入梅から夏にかけての気候がちょっと不安になりますが、そろそろ私の服装はウール素材のスーツの出番を少なくして、皺がダラシナク見えるコットンやリネン素材を中心としたセパレートの着こなしと共に靴は明るめのスエードを軽快に合わせようと思っています。
今回も出来上がりをお借りしての掲載ですが、１ヶ月前に今シーズンのおすすめとして紹介させていただいたウインドウペイン柄に続き、今回は無難な真夏用として作っていただいた２着目のジャケットで、昨年、メッシュのウインドウペインと共にコットンパンツを２本作られたので今年はトロピカルのグレーを２本加え、これで夏に向けての準備はバッチリですね。
２年前に私が作って紹介しているアンコンジャケットの色違いの素材で、イタリア製生地メーカー「ＣＡＮＯＮＩＣＯ」（カノニコ）社の、ウール５０％、シルク３０％、リネン２０％の素材の特性を活かした「三者混」の割には比較的軽量の２４０ｇで、蒸し暑い日本の夏には適している素材ではないでしょうか。
モデルは、弊社で一番スタンダードな「ＲＥＳＺ」を使ったアンコン（肩パット＆裏地なし）仕様で、３ツ釦段返り、３パッチポケットのサイドベンツにして、夏を意識して白蝶貝釦を付けました。
最近の夏用ジャケットでは好評のアンコン仕様は、暑がりの私自身も２年前より作っている春夏用は全てアンコンにしているぐらいお気に入りで作っていますが、型崩れ防止と立体感を維持する為に身頃の芯は入れてあるので、写真で見ても通常の作りと変わらない表情で、夏でもスーツを着用しないといけないの方にも好評です。
今回のコーディネイトは、ストライプのワイドカラーシャツに、夏を意識してリネン素材で私の好きな２色のストライプタイを締めて、スッキリと白い麻のポケットチーフを挿して、ライトグレーのトロピカル・スラックスを合わせ、靴は軽快にスエードのローファーです。
今まで今シーズンのおすすめジャケットとして、クラシックなパターンでは代表的なグレンチェック柄とウインドウﾍペイン柄を２回ずつ紹介しているのと共に、基本を忠実にとネイビーブレザーもトロピカルとメッシュ素材を紹介して今回の三者混という流れで、自分で言うのも可笑しいのですがバランスのとれた提案をしていますが、今までの経験から夏は特に一番活用するのはネイビーブレザーなので、まずは素材を変えてネイビーを揃えるのが良いのかもしれませんね。