● 一流のサービスとは。 | たいやき社長、書く。

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一流のサービスとは、「簡単には気づかれないサービス」のことです。二流のサービスとは、「簡単に気づかれるサービス」のことです。簡単に気づかれるサービスが悪いわけではありませんが、簡単に気づかれるということは、お客様にとっては、「当たり前」ということですので、それでは〝 期待通り ″ で終わってしまいますので、やはり、〝 期待通り ″ を超えてゆかなくてはならないと思います。

「気づかれないサービス」とは、例えば、ある遊園地は、開園してから何十年と経つにもかかわらず、メリーゴーラウンドの馬の背についているポールが、まるで新品のように光り輝いています。それは、閉園後に毎日欠かさず、ポールを真鍮(しんちゅう)磨きで、1本、1本、丁寧に磨いているからです。しかし、このメリーゴーラウンドのポールが、いつもピカピカであることには、誰も気づきません。それでよいのです。気づかれてはいけないのです。

また、ある映画監督は、和室のセットの箪笥(たんす)の中などは、開けないので見られることはないのですが、その見えないタンスの中まで、上質な着物や衣類を入れていたといいます。その見えないところまで完全にしている仕事(サービス)から、本物の、一流の空気が漂うわけです。

当店も、一例を挙げれば、お客様には、極力、シワのないきれいなお札を渡せるように、売上金からは、シワや、強い折れ線のあるお札を入金用に回して、レジにはきれいなお札を残すように、1枚、1枚点検しております。しかし、お客様は、「この店で受け取るお札はきれいだな」とは、気づかないでしょう。それでよいのです。

「陰徳」という言葉がありますが、人に知られずひそかにする善行のことです。善行は、「こっそりと」です。善行を見らせた瞬間に、陰徳にならなくなりますし、さらには、善行を公言した瞬間には、もはや悪行となります。これで、前述した遊園地が、「うちは、ポールを毎日1本1本磨いているんですよ」などと公言してしまうと、そのサービスは、二流どころか、三流以下となります。

一流のサービスとは、「簡単には気づかれないサービス」のことです。気づかれなくてよいのです。気づかれたら二流なのです。例えば、当店は、階段を2段登らねば入れませんので、杖をついているお客様などがご来店されたら、階段は下りの方が危険ですので、可能な限り、私は外に出て、お客様が階段をゆっくりと降りている間、背後からいつでも支えられるように、触れはしないものの、両手で背中を包んでいるのです。もちろん、お客様は気づきません。

善行は、見られないこと、気づかないことで、「陰徳」として積まれます。成功者や、うまくいっている人、運のよい人は、必ず、「陰徳」を積んでいるものです。その恩徳が、商売繁昌や、人生繁昌へとつながるのです。ですから、「気づかれないサービス(善行)」の方が、気づかれるサービスよりも、リターンは断然大きいのです。このような法則を知って活用することも、人生の知恵といえるでしょう。

 
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