● 知識と意識の差。 | たいやき社長、書く。

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昨日は、当店があります、埼玉県の北部は、本降りの雨の一日となりました。そんな激しい雨の中でも、肌寒いと、やはり、たいやきが恋しくなるようで、ほとんど途切れることなくお客様がご来店してくださいました。

悪天候の中、わざわざ足をお運びいただきますと、自然と、「ありがたいな」という、感謝の念が湧きおこるものです。ですから私は、お客様がお帰りになられるさいには、「雨の中をありがとうございます。どうかお気をつけて」と、一言お声がけするのですが、このような「一言」が、〝 自然と ″ 出てくるようにアルバイト従業員を指導するのには、なかなか苦戦していたことを思い出しました。

雨の日にお客様がご来店してくださったら、笑顔で、「雨の中をありがとうございますと言いましょう」という「知識」は、1人の指導者でも、100人・1000人と教えることはできます。しかしながら、「意識」というものは、1対1、マンツーマンでしか教えられないもの、また伝わらないものなのです。


私は、アルバイト従業員にたいして、雨天時にお客様がご来店されたら、「雨の中をありがとうございますと言いましょう」という、「知識」を教えたら、必ずその後には、「なぜならば」という〝 理由 ″ まで、情理を尽くして熱心に説明していたものです。


「もし、あなたが、このお店の社長だったらどうしますか。あなたが500万円のお金を貯めて、やっとの思いで、ちいさなお店を始めたとしましょう。あなたは、ただいま、たとえ売上が0円であっても、私からお給料がもらえますが、あなたが1人でお店を始めて、売上が0円だったら、あなたのお給料・収入はありませんし、家賃も水道光熱費も払えません。したがって、即、お店は潰れることになるのです。


ですから、あなたは、アルバイトではなく、このお店の社長だと思ってください。そうしたら、売上0円でよいわけがありません。たくさんのお客様にご来店していただかなくてはなりません。たくさんのお客様のお役に立って、どんどんお金を稼がねば、店は潰れるのです。


いま、お店が潰れずに営業できるのは、お客様が来てくださるからです。お客様が買ってくださるからです。たいやきなんて、世の中にいくらでもありますし、いまは、コンビニの冷凍であれば、2匹で100円で買える時代です。そのような状況の中、お客様は、『わざわざ、当店を選んで』ご来店してくださるのです。


これにたいして、心の底から、『ありがたいな』という気持ちが芽生えたならば、私がいちいち教えなくとも、『わざわざ、雨の中をありがとうございます』という言葉が〝 自然に ″ 出てくるはずなのです。わざわざ、雨の中をお客様が来て下さらなければ、あなたのお給料は出せなくなりますし、お店は潰れるのです。このありがたさを、あなたは分かりますか。


ですから、雨の日に、わざわざお客様がご来店してくださったら、感謝の気持ちをこめて、笑顔で、『雨の中を、ありがとうございます』と、一言でもお礼を言うのです。あなたがお客様の立場だとして、店員さんから、一言でもこのように挨拶されたら嬉しいでしょう。来てよかったなと思うでしょう。また利用してあげようと思うでしょう」


と、このように〝 たった一言 ″ の言葉に対しても、「なぜ、この一言をいう必要があるのか」ということを、「知識」として教えるだけでは終わらせずに、「意識」を変えるまで徹底的に教えていたのですが、この、「意識」を変えるまで教えるには、マンツーマンでしか不可能だと、経験的に私は思います。


したがいまして、「知識」と「意識」との差は、決定的に異なるものであり、その差は、雲泥の差、天地の差、もはや別次元です。トップやリーダー、上に立つ人間は、「知識」を教えるだけでは駄目で、根底から、「意識」を変えられるほどの教えを説く力、言葉の力、即ち、「説得力」が必要であることを知らねばなりません。


今日は、昨日よりも10度あがりまして、夏日ですので、「お暑い中を、ありがとうございます」と言いながらの営業です。


 
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