(『人間革命』第10巻より編集)
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〈跳躍〉 16
(つづき)
私たちは、最高の仏法をたもち、妙法の哲理を右に、慈悲の剣を左にもって、広宣流布という、最も確かな世界の平和運動に挺身しているんです。
ナポレオンよりも、百千万億倍、優れているといってよい。
断固として立とう!
『前進! また前進』を合言葉に、五月の活動も、見事に勝ち抜こうではありませんか。大仏法を奉持している私たちに、何事もできないことはないからであります」
山本伸一の最後の叫びは、大阪支部の幹部たちの、四月の疲れを吹き飛ばした。
一瞬のうちに、さらなる奮起は、『前進! また前進!」の合言葉のもとに、すさまじいばかりの破竹の勢いを整えたのである。
五月には、各地区それぞれの自覚のもとに、支部単位の行動から、地区単位の行動へと移っていった。
彼は、それぞれの地区の特色を、思う存分発揮させ、地区の最先端の一世帯までもが、異体を同心として脈動する組織になることを、念願としたのである。
五月一日の夜、本部幹部会が豊島公会堂で開催された。
果たして大阪支部の成果は驚異の的となった。
一支部として一か月に九千二世帯というのは、学会始まって以来の痛快事であった。いや、七百年来の夢としか考えられない成果である。
二位の蒲田支部は,三千四百一世帯と、約三分の一の成果である。
四月の折伏数二万四千二百十五世帯から見るとき、大阪支部だけで三七パーセント強を占めた。
これに堺支部の千百十一世帯を加えると、関西二支部の合計は一万世帯を超え、全体の四二パーセント弱ということになる。