暇だ、暇だと呟いていたら、分担仕事が回って来た。
仕事がないと寂しい気がするが、来たら来たで面倒くさい。
勝手な話だけど、正直な感想。
統計局によると、私の年齢でまだ働いている人は男女合わせて438万人いるそうだ。
438万人 --- 色々なことを考えさせられる数字だ。
こんな歳になっても働かなければ喰えない人、小遣い稼ぎに働いている人、働くのが好きな人、仕事がライフワークの人・・・きっと438万通りの事情があるのだろう。
若い時は、70過ぎてまで働くなんて、夢にも思わなかった。そもそも、そんな年まで生き長らえるとは思えなかったからだ。だが、現実は良い意味でも悪い意味でも、しばしば想定を裏切る。現在、私は零細自営業者で、小さな法人を所有し、日々ささやかな仕事をコツコツと仕上げて、昔ながらの顧客に納入している。
(別に俺も、好きでやってるわけじゃねえけどさ)と、以前、何かの拍子である友人に言ったことがある。
(何か新しい、面白そうなこと始めるには、先が短すぎるだろ)
相手が何と応じたかはもう覚えていないが、先が短いというのは辛いことだ。
楽しい夢、面白いプランを描くクリアランスがもうない。希望や情熱があっても、持っていく行き場がない。
と、ここまで読んで、(ああ、例のぶつぶつ話か)と思った君。
違うよ。自分に託けて、若い君に言ってるんだよ。
いつまでもクリアランスがあると思ってると、泣くぜ。
(2024.02.27)