ひとをつくるデザイナー『細川 裕之』の中の人

ひとをつくるデザイナー『細川 裕之』の中の人

大阪のデザイン個人事務所「テングマイスター・細川裕之」のブログです。各種デザイン・コンサル業務の他、「テングのヨリドコ塾」「テングマルシェ」「ヨリドコワーキン」など多岐に渡って活動中!

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《自らの二面性を統合するとき》

 

12月13日、40回目の誕生日を迎えました。色んな奇跡が重なって、この日に辿り着くことが出来ました。改めて、日頃から関わりを持ち続けていただいている方、また、これまでに要所で同じ時間を過ごさせていただいた皆様に感謝いたします。

 

40歳になる日に向けて、私の中ではこの数年、ある大きな区切りをつけるべく、無意識的に自らが自らを導いていこうとする気配を感じていました。その区切りとは『私の中にある二面性を統合していこう』ということです。

 

今の私を知る多くの方は、デザイナー、地域活動、長屋再生、イベント主催、コミュニティをつくる人、人を育てる人、もっと遡れば学生時代や勤め人時代のそれぞれの印象を思い出してくださる方もいらっしゃるかと思います。共通した印象としては、生真面目で理屈っぽくて、楽しそうではあるけれど、目の奥が笑っていない、というようなところでしょうか(笑)

 

自分のこの40年を振り返ってみると、自分が自分に常に課していたのは「隙を作ってはいけない」ということだったかもしれません。周りからの目に対して「しっかり者」で「真面目」で「先を見ていて」「失敗をしない」人間であらねばと、いつも自らを律することばかりが先行した40年でした。

 

もっと遡ると小学校の低学年の頃、「僕は人並の幸せを手にすることは出来ないらしい」と悟ってしまいました。それと同時に、「僕がこの世で生きるには、人とは違った形で何かを残さなければならない」と自覚したことを今でも覚えています。10歳にも満たないような小さな人間が、そこまでの事を思い詰めるとは、やはり動物としての本能はなかなかのものだったのだと今では感心する出来事です。

 

少し周りくどくなりましたが、私が40年も生きた上でようやく統合できると思えるようになったことは、私のセクシャリティ(性的指向)に関することです。私のセクシャリティは、いわゆる「LGBT」の「G=ゲイ」です。このことが私の中に二面性を生み出した一つの大きな理由でした。もっといえば、私がゲイであることよりも、それを「絶対に表に出してはいけない」という刷り込みが大きく作用しました。「表向きの普段の自分」と「バレてはいけないもう一人の自分」という二面性が自分の内側に存在しています。

 

私は毎年誕生日を迎える度に、「また一年、生きながらえた」という気持ちがあります。今では随分と記憶が薄れましたが、10代〜20代の頃の私はどこかいつも「この世から消えてしまいたい」という衝動と共に生きていたように思います。先日、母と兄にカミングアウトした際に母から、「そういえば20歳の頃に『○○すれば人間は簡単に死ねる』みたいな話をぼそっとしてたわ」と聞かされました。真面目に自分の道を堅実に進んでいるように見えた息子から、あまりに意外な言葉が出てきたことに当時びっくりしたそうです。

 

当事者の立場からいうと、今の日本におけるセクシャルマイノリティの存在というのは、「宇宙人」とか「地底人」とか「幽霊やお化け」といった類と同じようなレベルかもしれません。メディアでは連日「LGBT」「多様性」と言うけれど、生まれてこのかた「私がセクシャルマイノリティです!」と直接面と向かった経験というのは少ないかもしれません。「どうやら存在するらしい」けど「少なくとも私の周りには存在しない」というのが多くの方にとっての現状でしょうか。

 

目で見て分かる違いによる「区別」や「差別」もしんどいですが、見た目でカムフラージュ出来るからこその「周りから気付かれない無意識下での心の負傷」もこれまたしんどいものです。

 

40歳を機に、このような形で自らのセクシャリティを公表するに至ったのには、2つ理由があります。

 

その1つは「こんな事で自分の人生の大切な時間を無駄にしたくない」ということ。私にとっての自らのセクシャリティは「日本人」で「香川県出身」で「AB型」で「右利き」で「視力はまぁまぁ悪い」と同じくらい、私を構成する幾万の中の「当たり前すぎる要素」のたった一つでしかありません。しかし、自覚したあの日からこの30年間、ただその1つだけのことをひた隠しにする為に、私は数万回にもおよぶ「嘘」を重ねてきました。

 

私のこれからの人生において、自らを偽るための「嘘」には今後一切のエネルギーもかけたくない。それが結果的に別の障壁を作る結果となったとしても、それは必ず自分の力で崩せる、そう自信を持てるようになったことが今日の公表に繋がっています。

 

もう1つの理由は、「私はセクシャルマイノリティです!」と、この記事を読んでくださった貴方に対して宣言することで、もしかすると貴方にとっての人生初の存在になれるかもしれない、そう思ったからです。

 

「私の知り合いに細川という人がいてね、彼は自分がゲイである事を公表したよ」という話を、私の人となりや今までの活動などの話題と併せて話し伝えてもらえたとしたら、「セクシャルマイノリティって意外と身近にいるんだね」って意識してもらえるきっかけになると思います。

 

なので、この記事はシェアしていただいても引用していただいても全然大丈夫です。むしろ、一人でも多くの方の目に触れることによって、小さくてもいいから「誰か」にとっての気付きや実感に繋がって欲しいのです。

 

そして、今の時代にはまだまだ「見えにくい存在」だったとしても、10年、20年、30年と時代が進むにつれてフラットに捉えてもらえる「至極普通の存在」になれれば。「20年前のこの細川って人の記事、何でこんな事わざわざ書いたの?」ってちょっと笑ってもらえるような時代にしたい、そう考えています。

 

10歳の頃に「人とは違った形で何かを残さなければならない」と自分に誓った自分は、30年経って、子供たちの未来の為に「誰しもが生きやすい環境づくり」をと活動しています。人並には手に入れられないと思った幸せも、違った価値観で得ることが出来たのも、これもまたそれほど悪い人生ではなかったのかなと思えるようにもなりました。

 

今年になってからは、的を外した「生産性が無い」という発言に失笑したり、「ここにいるよ」と背中を見せてくださった先人に感謝したり、当事者として時代を駆け抜けたミュージシャンの人生に皆が熱狂する様にびっくりしたりと、今日のこの記事を書くために勇気付けられる出来事や衝動がたくさん起きた1年でした。まさに時流が変わる節目の年だったのかもしれません。

 

正直、この記事を書く事に対して、とても大きな抵抗を自分の中に感じてきました。いざ文章を打ち始めた後も動悸が激しいですし、公開した後になってとんでもなく落ち込むかもしれません(笑)それくらい、この30年という時間の重みが私に大きくのしかかっていたのだと思います。

 

ただ、間違いなく言えることは、「私の人生は私にしか生きられない」し、「自分らしく生きる為のリスクは、喜んででも犯していくだろう」ということです。他人の目じゃなく、自分で自分をしっかり見つめる目に誠実にいたい、嘘偽りの無い純粋な時間を過ごしたい、そう願うばかりです。

 

ここまで書いて読み返してみると、まとめようと思ってもまとまり切らない、生煮えで不完全で不条理な自分の感情が溢れていることに気付きました。しかし、こうやって感情の重い蓋を開けることで、いつしかさらっとした過去のこと、思い出に変わる日がくるのだとも思います。長々と書いたまとまりの無い文章をこうやって最後までお読みくださったことに、本当に、本当に感謝いたします。ありがとうございます。

 

最後になりましたが、こんな風に「刺激的な個性」を与えて産んでくれた両親に感謝します。たぶん、普通の人の100倍くらいエキサイティングな人生を送らせてもらっているような気がします。途中、しんどかったけど(笑)

 

実家で暮らす母は、間違いなく私にとってこの世で一番尊敬する人であり、一生頑張っても越えられないような立派な生き方をしてきた人です。生きていくのに必要なことを、過不足無く全て与えてくれました。本当にありがとう。

 

私が中二の時、47歳で亡くなった父。不思議ですが、いつも私の側にいてくれているという実感があります。貧しい環境の中でも才能豊かに表現し、短い人生を全うしたその姿はこれからも大きな目標です。

 

3歳年上の兄。私が人生で最初に挫折を味わったのは兄のモノづくりの才能に到底かなわないと悟った時でした。今でも圧倒的に前を走って背中で生き方を見せてくれるその存在は、単なる兄弟という関係を超える存在だと思います。

 

40年生きてこれたのは、やっぱり家族の存在があってのこと。身体の中を脈々と打つ血の流れを感じる度に、この世に誕生させてもらったことへの感謝の気持ちが溢れます。

 

また、今までは一切プライベートを伏せてきましたが、長い間、こんなややこしい人間とでも濃い時間を過ごしてくれているパートナーに心の底から感謝します。私の人生を根っこからすべて変えてくれた人。人生の宝です。

 

そして、日々一緒に戦っている(ほぼ同じ顔の)仕事のパートナーや仲間たち、日々活動を共にする皆さん、いい感じの距離感で見守ってくださっている皆さん、日本全国の同じ根っこの仲間たち、そして、こんな長文駄文を最後まで読んでくださった貴方、本当に、本当にありがとうございます!

 

こうやって個人的な事をわざわざ公表することに、最終的にはどんな意味があるのかは書いている今の段階では分かりません。ただ、生きてきた「しるし」として書き残したいと思います。

 

これからの半分の人生も、出し惜しみ無き日々を送りたいと思います。

 

2018年12月13日

細川裕之

 

 

※この文章はとても個人的なものですが、情報のシェアなどは私への承諾無しに自由におこなっていただいて結構です。何かしらの情報の足しにでもなれば、、、。

 

※記事に関するご意見ご感想などありましたら、メールにてお寄せください→info@teng-meister.com(細川宛て)

約40日間のクラウドファンディングの
プロジェクトもようやく折り返し地点。
間も無く50%の達成率です。マラソンを
走っているような気分ですが、色々な方に
ご関心いただき、ご支援や応援のメッセージ
などに日々勇気付けられております。
本当に本当にありがとうございます!

 

【クラウドファンディングページ】
 
期間中、ちょこちょことリターンの方も追加
しているので是非また覗いていただきたいの
ですが、その1つとして、僕自身が普段行って
いるパーソナルカウンセリングも加えました。
 

 


せっかくなので、受けていただく方にお得な
内容になればなぁと思いまして、10名限定で
通常の25%オフにて設定しました。
10月13日のスタンダードブックストアでの
限定トークイベントの招待状付きです。
 
2時間みっちりとビジネスカウンセリング
する内容で、約2年ほど実施しているプランです。
 
現在、長期プラン等を受けていただいている
方や過去に受けていただいた方でもお申し込み
は可能です。また、数回に渡る中期プランとして
ご希望の方は複数口でご希望いただいても
大丈夫です。
 
私のパーソナルカウンセリングの特徴は、
実践重視の即実行可能なアドバイスをさせて
いただくことかなと思います。逆にいうと
相談して満足するタイプの方(話を聞いて欲しい
だけの方)や実行力の低い方にはお勧めしません。
「明日からでもすぐ実行に移して結果を
作りたい!」という方にはぴったりです。
 
ご興味ある方や、そろそろ相談しようと
思っていた方は、是非お申し込みください。
https://camp-fire.jp/projects/view/33345
 
よろしくお願いしますー!😊😊

 


今朝の繊研新聞さんの「新興・個性派」の
コーナーで、「テングマルシェ」の活動や
今秋オープンの「ヨリドコ大正メイキン」の
こと、エセ兄の小川オーナーとの2ショット(笑)
など、たっぷりご紹介くださっています。
 
自分で自分の活動をまとめて上手に説明出来て
いない中、すごく分かりやすく書いていただいて、
自分のことなのに「なるほど!」と感じたり(笑)
 
もちろん取材していただての事なので自分が
発した言葉から紡がれているのですが、一旦
客観的な目を通すことで気づく「新たな自分」
というものがありますね。
 
今朝は新聞を見たという府外の方から、さっそく
問い合わせの電話をいただいたりと反響があって
びっくりしています。
 
また、タイミングを計ったかのように、昨日から
「ヨリドコ大正メイキン」のクラウドファンディングの
プロジェクトも公開され、スタートしました。
 
クラウドファンディングの目的は、「資金確保」が
大きな目的の1つではありますが、たくさんの
方に「認知」していただくというのも、とても
重要で大きな目的です。
 
今朝の新聞の記事やクラファンの文章(めちゃめちゃ
気合入れて書いたんで絶対読んでください!)を
通して、私たちの提供しようとしているものが
どういう主旨のものなのか、未来のモノ作りの
流れにとってどんな意味を持つのか、一緒に考え、
一緒に取り組んでいただけるようなきっかけに
なれば、本当に嬉しいことです。
 
自分なんかが一人で出来ることは本当にちっぽけ
ですが、日々、たくさんの方とつながりを持って
楽しく活動させていただいている事に、改めて
感謝いたします。皆さん、ありがとうございます!
ややこしい性格ですが見捨てないでくださいね!笑
 
そして、「分かりづらい活動内容」の細川を
丁寧に取材してくださった繊研新聞の古川部長さま、
いつもお世話になりっぱなしのせんば適塾の
小野さん、本当にありがとうございます!


 
最近の、自分のモットーのような言葉の1つ。
 
「細川さんは何でテングマルシェ続けてるの?」
って聞かれることがあります。
「細川さんってイベント屋さんでしょ?」って
聞かれることもあります。
 
3年半前に始めたテングマルシェは7月で
16回目。百貨店やショップなどでの出張開催を
含めると22回目くらいになると思います。
 
それでも、「テングマルシェは仕事では
ありません」と答えています。
 
そもそも、、、
テングマルシェほど手のかかるイベントは
ありません(笑)
 
出展者さん約40組はすべてスカウト制で
毎回100数十組の候補の中から頭を悩ませ
ながら交渉したりしていく手間はすごいし、
チラシは毎回5000枚は手配りするし、
毎日ゴソッとチラシ持ち歩いては行く先々で
店頭に置いてもらったりの交渉はするし、
たまにはプレスリリース書いたり、
あと、ビルの中でたくさんご迷惑かけるので
事前にご案内して回ったり、その他諸々。
 
「僕、こんなに頑張ってるんですよ!」って
いうアピールじゃないですよ。
 
だって、もっと楽に集客して適当にお金儲け
たり、話題性だけ作ったりする方法なら、
もう十分知ってるし、手を抜こうと思えば
どうにでもなる。
 
でも、僕はイベンターじゃ無いから、
そんな事しても何の意味も無いのです。
 
「豊かな日常のあり方を届ける」という
漠然としたコンセプトを、でも、明確な
未来のイメージとしてたくさんの方と
共有していきたい。こういう場面が、
もし毎日続いていったとしたら、人は
きっと幸せな心持ちで生きていける。
そう実感出来る場をまずは週末2日間から
でも自分の手で生み出していきたい、
テングマルシェの続ける意味は今は
そこにあります。
 
そして、「ヨリドコ」と名付けて成長を
続ける仕事や暮らしの場は、今後益々と
活動を広げながら、もっと具体的な場と
してたくさんの方の生活の一部になって
いってもらいたいのです。
 
「テングマルシェ」と「ヨリドコ」は
その価値観を生み出し、実験し、広めて
いくための自分なりの装置として、
これからも大切にしていきたいです。
 
7月には16回目のテングマルシェを。
そして、11月には大正区に「ヨリドコ」の
新拠点のオープンを。
2017年下半期の活動も、是非あたたかく
見守ってください。
(そして、是非ガシガシとご参加ください!)
 
面倒なことこそ楽しめる毎日を大切に!!


「ブロチる。」を主催しておりますテング
マルシェの細川です。テングマルシェとして
初めてのスピンオフ企画、ブローチだけに
特化したこの展示会まで1週間となりました。

 

facebookのイベントページはこちら:

https://www.facebook.com/events/1869662943292331/
 
このイベントページだけでも300名近い方々に
フォローいただき、また日々お会いする皆様
からも「ブロチる。行くよー!」という風に
すっかり名前も共々認知いただいている様で、
我ながら良いネーミングだったのかもと
自己満足に浸る今日この頃です(笑)
 
通常のテングマルシェは土日開催ですが、
今回は20日〜28日という9日間の長めの
開催、毎日ゆったりとした開催になると
思いますので、普段予定が合わず、、、
という方も是非遊びにいらしてください。
 
さて、私に近しい方はよくご存知かと
思いますが、いつの頃からか、外出する
時はとても高い確率でブローチを身につける
ようになりました。
 
そもそものきっかけは良く覚えていないの
ですが、結果的には「私のひととなり」を
知っていただくとても便利なツールに
なっていることは確かです。
 
お会いする度に、
「こないだのと違う!」
「今日のブローチも良いね」
「このブローチはどこで手に入るの?」
「これはどんな素材?」
という風に、色んな方に話かけていただき
ます。
 
日々出会う方々との話題のきっかけとして
ブローチはしっかり役割を果たしてくれて
いるのでしょうね。
 
ブローチはファッションのアイテムとして
とても重要な要素であります。
と同時に、古来よりその人の位や権威、
思想や嗜好を象徴するシンボルとして
その役割を果たしてきました。
 
今回企画した「ブロチる。」においては
36名というたくさんの作家さんに登場して
いただきつつ、まずは気軽に日々の生活の
中でブローチを楽しむライフスタイルを
ご提案したいです。
 
そして、ご自分が選んだブローチ、
「なぜ、自分はこれを選んだのか?」
「このブローチが象徴する自分自身とは?」
そんなご自身の深層心理に迫るきっかけ
となれば幸いです。
 
期間中は、毎日展示風景が変化します。
日替わりでワークショップが開催されます。
ブローチを楽しむためのパーティーが
あります。そして、1000点を超える
個性的な逸品に出会えます。
 
そんな色んな切り口で「ブローチ」という
アイテムを楽しめるこの機会、是非一緒に
楽しんでください。
 
長々と書きましたが、最後までお読み
いただき、ありがとうございます。
是非、会場でブローチ談義しましょう!笑
 
「ブロチる。」主催
 細川裕之(テングマルシェ)