日本電産はM&Aを激しく仕掛けていくというイメージがあります。
創業者の永守氏は猛烈な経営者というイメージです。
昔、新聞か雑誌で読んだのですが、
365日仕事をしているとありました(確か?)。
本書には創業してからのお金に関する苦労が書かれています。
永守氏は元々、技術者だそうです。
技術者というのは良い技術を生み出すことだけに興味が向き、
お金のことなど無頓着な人が多いと思います。
しかし、永守氏はとにかく貸借対照表を読み込み、
資金繰りのため銀行と交渉を続けます。
最初に話を聞いてくれたのが京都銀行とのことで
今でも京都銀行のことはこころのメインバンクだとのこと。
京都にオムロンや京セラなどの日本の代表的な企業が
育ったのは京都銀行や京都信金に中小企業の育成に
理解の深い頭取や理事長がいたからというのは
なるほどなぁと思いました。
いくら立派な技術を持っている会社であっても
それを応援してくれる金融機関がなければ会社は
やっていけないんだなあと改めて思いました。
ただ、現実はなかなかそんな金融機関はないというのは
実感として思います。
実際、何も内情をわかっていない銀行員に苦しめられた
こともありました。
本書を読んで永守氏の熱い情熱や魂みたいなものが感じられ、
私は大変楽しく読みました。
こういう心構えで経営を考えている永守氏はやはりすごい。★★★