トッカンVS勤労商工会 | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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トッカンvs勤労商工会/高殿 円

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今回ご紹介するのは
「トッカンVS勤労商工会」
高殿円著
早川書房刊です★★★





ぐー子は京橋中央地区税務署の特別国税徴収官。
上司の鏡は「京橋中央署の死に神」と、
言われるほどのやり手。
ある日、鏡が担当した食堂の主人が自殺。
鏡が主人を恫喝したことが自殺の原因と
主人の妻に訴えを起こされる鏡ですが‥。



7月にご紹介したこちらの続編の本書。
ぐー子も今の仕事について4年。
それなりに仕事を任されるようになりましたが、
まだまだミスが多くと悩むぐー子。
鏡を訴えた食堂には税務署の天敵である勤労商工会
という組織の吹雪敦というこれまたやり手の弁護士がつきます。
吹雪は国家権力に守られている公務員が
許せないという信条の持ち主で、
自分は弱者の味方であり正義の味方でもあると
ぐー子の前に現れます。
国に守られている公務員が法律を盾にして、
国民をいじめているという言葉に
何の反論もできないぐー子。
このあたりは時代の空気を読んだところかなと
思いました。
不況で職探しもままならない国民が大勢いる一方、
公務員はリストラもなく安泰。
その公務員が国民にエラソーに何かを語ったところで
説得力なし。
一昔前までは私もこういう考えに諸手を挙げて賛成!
と、いうところでしたが、
最近は窓口にいる公務員の人たちも以前と比べて
腰が低くなったような気がします
(市民病院の窓口で職務怠慢のような人間はいたけど)。
どうもこの吹雪という弁護士は「弱者の味方」の
自分に酔っているナルシスト。
それはともかく、今回も滞納の手口の暴き方など
またまた面白いものを読ませていただきましたわ。
今作はぐー子が職場での自分の居場所に悩んだりとか、
鏡の一風変わった友人たちが登場したりと1作目より、
面白く感じました。
特に私が好きだったのは署長の清里。
自称ドラえもんの清里はいつも穏やかだけど、
少し変わり者。
でもちゃんと部下のことは把握していてと、
なかなかいい上司。
でも次は出てこないんだろうな。
なんせもうすぐ定年という設定なので。
次回も登場して欲しい(まだまだこの作品続くよね?)。




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☆☆☆
 作った石けん。
 色が想像どおりにならず残念な結果に‥。


  
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