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チャウ子のごった煮風500字読書日記
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トッカン―特別国税徴収官―/高殿 円

¥1,680
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今回ご紹介するのは
「トッカン」
高殿円著
早川書房刊です☆☆☆




「トッカン」とは「特別国税徴収官」のこと。
国税局や税務署やらなんやらよくわかってないのですが、
とにかく身分は公務員で、税金を払ってくれない輩には、
差し押さえに行くという職業のようです。

この新米徴収官の鈴宮深樹が本書の主人公。
深樹の上司の鏡が切れ者で、
深樹は鏡のペースに振りまわされっぱなし。
言いたいことをうまく言葉にできないで、
「ぐ」と言葉を飲み込んでしまう深樹に
付けられたあだ名はぐー子。
このぐー子の奮闘記の本書。

脱税を暴いたり、滞納している個人宅に乗り込んで、
たくあんを投げつけられたり、
ぬかみそを投げられたり。
ぐー子の可哀想な姿が胸を打ちます。
一方お金がなくて納税できない人間に対しても
鏡は容赦ない姿勢を貫きます。
ぐー子にしてはそれがイマイチ腑に落ちません。
自分たちのやっていることにどんな意味があるのか。
ぐー子は鏡の仕事にある意味否定的です。
取れないとわかっている人間に
何故、それほど執着するのか?
それよりもほんとに脱税している人間を
攻めて徴収する方が理に適っているのにとか。

後半になるにつれて、鏡の考えがぐー子にも
わかってきます。
元々、嫌いな上司だった鏡ですが、
鏡の意外な過去を知り、鏡の考えが少しは
理解できるようになったぐー子。

ラスト近くになって、税務署ってこういうことも
やるの?と思ったことがありました。
ここではそれが何かには触れませんが、
こういうことってもっとアナウンスされても
いいのになと、思いました。
そしたら国民の税務署や国税局に対する見方
も変わるのにと。

続編も出ているようです。
面白かったので、続編も読んでみようっと!




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