神様のカルテ | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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神様のカルテ (小学館文庫)/夏川 草介

¥580
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今回ご紹介するのは
「神様のカルテ」
夏川草介著
小学館文庫です☆☆☆




本屋でよく見かけていて、
ずっと読みたいなと思っていた本書。
文庫になったのでやっと読めました。

本書の主人公は若き内科医・栗原一止。
一止は24時間、365日対応の本庄病院に
勤める勤務医。
結婚1周年の結婚記念日も失念するほど
忙殺されている毎日ですが、
母校の大学病院の医局に行くべきか
行かざるべきか悩みつつも、
結論を先延ばしにしています。

本書には現代の医療に関する問題が
提起されているような気がします。
地方の病院の医師不足。
終末医療の問題。
一止は特に熱血漢というわけでもありません。
大学に戻って最先端医療を学ぶことにも
興味があります。
それでも自分を頼りにしてくれる患者の
ことを思うと今のこの仕事を捨ててしまう
ことがいいのかどうか。
これらの問題は普通に考えれば
どうにも重苦しく感じられるものですが、
この作品の上手さは暗さを感じさせないところ。
大体登場する人物がみんないい人なんですよね。
悪人がひとりも出て来ない。

この一止の一風変わったキャラもいいのですが、
妻のハルのキャラも素敵だし、
病院の医師や看護師のキャラもいい。
変にみんな力が入っていないところがよい。
自分の仕事を淡々とながらも一生懸命全うする感じ。
物語も淡々と進みながらも、
心にスルリと入ってくる様々な思いがありました。
2も出てるようなので、読みたいですね。



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