植野行雄(デニス)の「外国人顔に端を発したエピソードトーク」を考察する。 | 世界の中心で人間以外が叫ぶ

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お笑い芸人などの一発ギャグや決まり文句について考察しています。

 

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[エピソードトークについて]
松下宣夫(まつしたのぶお:右)と、デニスを結成している植野行雄(うえのゆきお:左)。
大阪生まれで、日本の生活様式で育った為に
ポルトガル語も喋られず、心は日本人であるものの
父がブラジル人、母が日本人というハーフの血統ゆえに
顔立ちがいわゆる外国人顔であり、その事から生ずる数々の修羅場(?)について
本人が特技に挙げている「エピソードトーク」という形を以って
お笑い芸人らしく、笑いへと転換させていきます。

例えば、「ウエンツ瑛士は英語を喋る事ができる」と勘違いされているように
固定概念や先入観によって
日本人の文化と結びつかないという下地がそうさせると思われます。

彼女の家で、その彼女の家族に朝食を出してもらったものの
みんなアジの開きを食べているのに、1人だけコーンフレークを出されたり
居酒屋に5人で行っても、みんなは突き出し(お通し)が切干大根なのに
1人だけポップコーンを出された
など
ステレオタイプ的な区別を受けたエピソードトークを展開します。
但し、後者については
その話を聞いたさまぁ~ずから「嘘つけよ!」と突っ込まれていました。

上記についてはまだ、気を遣われていると考えれば
まだ良いのかもしれませんが、外国人顔という概念だけでは片づけられない
なかなか強烈なエピソードを持ち合わせているのが、また凄い所です。

サッカー部でリフティング7回ぐらいしかできなかったけど
初めてのサッカーの試合で、(敵の)マークが3人ついた」や
「ボーイスカウトで、服があまりにも似合いすぎて異例の出世で副リーダー」など
ポジティブに捉える事のできるものから
「庭でガーデニングしてるだけで、通報される」や
銀行に通帳作りに行っても、最終的に支店長が出てくる」などネガティブなものまで
かなり幅が広く、話題に事欠きません。

また、日本人の心を持っている事が伺える場面として
相方の松下が、日本文化などについて軽んじる発言をしたら
俺のはとこに国籍を譲れ!はとこがめちゃくちゃ困ってます。」とキレたり
自分について、「外国人(顔の人間が)、外国に行ったら一般人。
単なるポンコツになるだけやんけ!
」と
一応の立場をわきまえている感が、また面白く映ります。