厚生科学審議会の予防接種部会はの会合で、予防接種後の副反応報告の義務化に向け、作業班が取りまとめた報告基準案を了承した。薬事法に基づく添付文書に「重大な副反応」として記載されている症状が出た場合を中心に報告を求める内容。厚生労働省では、通常国会に提出する予防接種法改正案に報告義務化を盛り込み、報告基準を省令で示す方針だ。
現在、定期接種になっているワクチンは、日本脳炎ワクチンや不活化ポリオワクチンなどで、予防接種法改正案には、ヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がん予防の3種類の定期接種化も盛り込まれる見込み。各ワクチンの添付文書には、重大な副反応として「ショック・アナフィラキシー様症状」や「けいれん」、「血小板減少性紫斑病」などの記載が多い。
報告基準によると、このほかにも、子宮頸がん予防ワクチン接種後の「血管迷走神経反射」と、BCGワクチン接種後の「化膿性リンパ節炎」の報告を求める。血管迷走神経反射については、失神を起こして転倒し、重傷を負った例が報告され、添付文書上の注意喚起を行った経緯がある。化膿性リンパ節炎については、外科的治療や抗結核薬の内服が必要になる場合があることや、過去にリンパ節炎が多発してBCG使用株を変更した国があることを踏まえ、把握する必要性が高いと判断した。
厚労省では、接種後にこうした症状が発生する時間も目安として示す。また、目安の時間より後に副反応を発症したケースや、接種を受けた人が入院・死亡するなど重症化したケースについても、接種との因果関係が疑われると医師が判断した場合には、「その他の反応」として報告するよう求める。
一方、発熱や発疹、局所の異常な腫れなどの「重篤とはいえない症状」の報告は義務化せず、定点調査の「予防接種後健康状況調査」で状況をフォローする。