チーム医療と地域包括ケアを支えるICT(情報通信技術)の可能性をテーマにしたセミナーが、東京都内で開催された。医療現場のモバイルコミュニケーションに詳しい研究者や医療関係者が、国内の先進的な取り組みについて説明した。

セミナーは、医療分野でのICT活用や、医療従事者の負担軽減、地域の情報連携に役立てるのが目的で、専門家の講演のほか、在宅医療・訪問介護などに求められるモバイル・デバイスや社会制度などについての議論も行われた。

全日本病院協会の理事は、病院の医療・介護連携ネットワークシステムの現状と、モバイルを活用した新たな見守りシステムの構築について説明。「医療者も参加する医療・介護支援システムをつくっていきたい」と述べた。日本医科大医療管理学教室の主任教授は、「治す医療」から「支える医療」へと、医療と福祉を統合することが重要と指摘。人類がかつて経験したことのないような高齢化社会に向かっていることに言及し、医療システムの変革を求めた。

また、国立保健医療科学院の上席主任研究官は、医療現場におけるスマートデバイス・モバイル活用の方向性について詳述。「ICT活用が地域包括ケアを変える」として、モバイルやクラウドの利用が、包括地域医療を推進するだけでなく、グローバルな医療連携も可能にするとの考えを示した。