『人狼天使 第二部 摩天楼』 その2
女占い師ステラのオフィスを出たアニキは、自ら飛び込む形で、尾行していた暴漢たちに囚われの身となる。アクション場面になると、アニキ本人だけでなく、読者としてもやっぱりワクワクしてきちゃいますね😁
アニキにはこの時点で複数の尾行、監視がついていて、いろいろな組織からかなりの重要人物としてマークされているようです。
連れ込まれたのはロッキー 🥊の練習場を思わせる食肉加工工場で、もう肉切り包丁とか怖い怖い😰
サディストぶりを遺憾無く発揮する“馬頭”たちご一行。「グランド・ドラゴンの大将から命じられた」ことを除いて、その素性は分かりません。
アニキに鉄槌を下して欲しい所でしたが、「ミスタ・ムーア」と呼ばれる人物の横槍が入り、“馬頭”たちは敢えなくご退場されることになる。
この嫌な波動の金切声を響かせるミスタ・ムーアですが、アニキのことを「昔から知っている。ずっと昔から」ということで、現生的なことではなくて、魂の因縁的なことを言ってるように思えますね。一体何者なのか?
この時、“馬頭”たちに付けられた“聖痕”には、どんな意味があったんでしょうか?
🐺 🐺 🐺
ロディからの情報によって、スパイラル・ビルこそがグリーンマンの本拠、“デヴィルズ・タワー”であることを悟ったアニキは、満月の迫った吹雪の夜に侵入を企てる。
共鳴し合うように、同時刻にビルを見張っていた“スーパー・コップ” ダニエル・ルートとの再会。
孤高の漢たちが互いを認め合う、地味ですけれど大好きなシーンの一つです。
無数の悲惨な現実に遭遇し、傷つき、自らを呪うように生きてきた漢たちが、同種の孤高に耐え続けてきた仲間と出逢い、誰にも打ち明けられなかった内心を吐露する…。
「共鳴する周波数を持っている者同士は、必ず真理について話しあうことになる」
ってすごくよく分かります。
熱を帯びた言葉の力強さ❗️😭
こうやって、同志を見出して“結集”することこそが、物語の大きな目的の一つなのかも知れません。
🐺 🐺 🐺
全く予期しなかったマイク・ブローニングの登場によって、事態は急展開します。
「爆弾を仕掛けた」という偽情報を流して、混乱に乗じてスパイラル・ビルに侵入し、マイクが連れ込まれたと思しき60階へ。
敵の動きは早く、悪魔崇拝者(サタニスト)たちの黒ミサが行われていた不気味な礼拝堂はもぬけの空であり、追撃するアニキに対抗するために待ち構えていたのが、満月時の狼男と互角以上に闘って見せる怪異な巨人!
“真丸で真っ赤な眼球と、ピラニアのようなギザギザの歯列”という不気味さのこの怪人。遺伝子操作というよりは、黒魔術で創られた怪物のように思えます。体格も変化する?
「きさまを殺してもあきたりんからだ。殺すどころか、きさまをこの宇宙から抹殺してくれる。今に見ろ」
この怪人も、去り際にアニキに対して凄まじい呪詛の念を投げつけてゆき、どのような因縁があるのかすごく気になります。
“狂的な笑い声”って、もう怖いこわい💦
飛び立たんとするヘリにロープを結えて、ヘリ対狼男の力比べ😂
悪者さん達だけ逃げ出すために、マイクはヘリから放り出され、無事救出することができた訳ですが、そうしてみると、相手方は、追手が犬神明であることも、目的がマイクであることもちゃんと把握していた訳で、筒抜けと言ってほどに情報は知られていることが分かりますね。
この後、執拗に暗殺者を差し向けたことからして、マイクは「むしろ死んでもらいたい」という悪魔信仰者たちの意図が伺えます。
離陸するヘリに身体を持っていかれて、ニューヨークの虚空に投げ出されるアニキ😂
湧き起こった“神風”に押し戻され、ギリギリで鉄柵に指をかけるアニキでしたが、狼男が超高層から落下したらどうなるのか、ちょっと見てみたかった気もします。60階はさすがに厳しいか。
飛び立ったヘリは、バランスを崩して隣のビルに激突、炎上…🔥って、もう『ダイ・ハード』シリーズを超える大活劇ですね😁
敵の本丸に肉薄しつつも、最も重要な情報は、うまく隠されていて何も掴むことができない…。
真の敵は誰なのか?
そしてその目的は?
いやあもう、次巻で終わってしまうのが分かっているから、読み進めるのが辛いです。