西国三十三所レポの続き。
紅葉に余裕もって再開したつもりが、ハイシーズンになっちゃいました
1号線に戻って再び大津方面へ。瀬田川(びわ湖南端)の手前で宇治に繋がる422号に入り、元慶寺から約40分で石山寺に到着です。
駐車場に入ると、ご本尊御開帳記念のクリアファイル(非売品!)をいただけて、ちょっと得した気分でした(^_^)。
小ぶりながらもすごく趣のある山門を潜って、一直線の参道へ。両脇には奇麗に色づいたモミジの競演が楽しめます。
いくつかある庭園を眺めたりしつつ。大黒さまが祀られたお堂がとても賑わっていたんですが、後で見ようと思いきや、帰りにはすでに閉まっておりまして、それだけちょっと後悔であります。
突き当たりで拝観料を払って、境内に。広がる山肌は、黄緑から深紅までの紅葉のグラデーションで彩られています(^_^)。
右手上方の本堂は最後の楽しみに、まずは左手のスポットをあれこれ。展望所からモミジごしに見える舞台作りの本堂を眺めたり、三十三カ所の石仏さんが順に並べられた参道を歩いたり。
山道を下った場所にありました八大龍王社、すごかったです……。木立に囲まれた、小さな池の中央に、紅いお社が祀られているんですけれども、本当に龍神さまが住まわれていてもおかしくないくらい、神韻縹渺とした霊気が漂っておりました。
ゆっくりお参りしてから、いよいよ本堂へ。急な石段を上り切ると、正面に、露出した硅灰石の連なりと多宝塔、左手に、岩の上の小さなお社、三十八社権現と、その奥に本堂が見えます。三十八社権現の周囲の紅葉がすごく奇麗で、しばらく夢中で写真を撮っておりましたら、「先にいらっしゃい」ってふと言われた気がして(^_^)、本堂にお参りしました。
暗い堂内に入りますと、ををっ、御開帳されています! 外からだと幕にかくれて胸のあたりしか拝めないのですが、おおきな観音さまのお姿がはっきりと。
御朱印をいただいて、外から一拝みしてから、特別拝観料500円を払って内陣に。
まず少し離れた場所から、正座してお参り。
すご~い、このお方、なんて奇麗なんやろう~(涙)。
坐像なのに3メートルは超していると思われ、大仏さまと言っていいと思うのですが、威圧感はぜんぜんなく、感じるのは、静かさと切なさ……。
初めは、奈良の大仏さまに通じる、超越者の静寂、みたいなものを感じていたのですが、ゆっくり拝しているにしたがって、だんだんお顔にお気持ちが現われているような感じもしてきました。六波羅蜜寺の観音さまを想わせる柔らかさと、裡に秘められた優しさ。
お姿は、半跏(右足を左足の膝に乗せた、弥勒さまで有名なポーズ)で二臂の、少し珍しい如意輪観音さまです。
間近にまでにじり寄って拝観。
巨大な手足が、ぷっくりして可愛いです(^_^)。
右から左から下から、もういろいろな角度から鑑賞し。お逢いできてよかった~。
脇侍は、執金剛神さまと蔵王権現さまのプリミティ仏さま。
こちらも珍しい形ですね。
ご本尊お厨子の、向かって左手には、伝空海彫というお不動さま坐像、右手には、小さくて愛らしい胎内仏さまや、3メートルはありそうな巨大な毘沙門さまがいらっしゃいました。こんな大きい毘沙門さまって珍しいかも。愛嬌のある凛々しいお顔が素敵でした。
堪能してから、お堂を退出。余韻に浸りながら、美しい紅葉の写真を撮りました。
石山寺の観音さま、すごく素敵でした! この岩に囲まれたお寺に相応しい、ちょっと不思議なお姿の観音さま。今度はいつお逢いできるか分からないですが、きっときっとまた逢いにきてしまうと思います。