本日5月29日、期間ぎりぎりで湖東三山の秘仏ご本尊特別一斉御開帳を拝観してまいりました。西明寺のお薬師さまに、金剛輪寺の聖観音さまに、百済寺の植木観音さま…。どちらも凄かった…(涙)。詳細はいずれ。


さて、『山の神仏』展の続き。
吉野・大峰コーナーから、高野山コーナーへ。
こちらで素晴らしかったのははなんといっても「丹生明神」と言われる女神さまの坐像でした。空海が高野山を開く前から、彼の地の地主神であったのがこの丹生明神さまであると。
神像って本当に仰々しくなくって、大自然の精霊をそのまま表したような、素朴な美しさがありますよね。
この女神さまも、飛鳥仏みたいな宝冠を被ってらっしゃるだけで、いたってシンプルなお姿なのに、しばらく眼が離せない不思議な魅力がありました。
さらに、この像から鋳型を作って鋳造された金銅仏も後方に展示してあって、それがガラスケースごしに重ねて観賞できたりして、この辺り展示方法が上手いな~って感心させられました(^_^)。
丹生都比売神社は一度お参りして、すっごく感動した記憶があります。
何度も詣でている吉野・熊野に比べて、高野山は何故かぜんぜん行きたいと思わないんですが、なにか哀しい過去でもあるんでしょうか(^_^)。
コーナー最後にあった、周辺の仏大集合! も見応えありでした。
「合体不動」こと巨大なお不動さまや、十一面観音さまの立像、みなさんあまり洗練されないプリミティブな魅力がありましたです(^_^)。
そして、二階に移動して熊野三山のコーナーへ。
熊野速玉大社の速玉大神坐像、凄すぎでした……。フォースで身体揺れそうでした。かんなり厳しい雰囲気で、「お前はなにをだらだらしとるのか!」と、めっちゃ叱られた気がして実が引き締まりました……。は、はいっ……(涙)。
同じく速玉大社のイザナギ、イザナミ坐像も素晴らしかった。
こんなに有名神にもかかわらず、本当にシンプルなお姿で。そうか、伊勢神宮の社殿に通じる美なんですね。これ以上削ぎ落とすものがないと。
那智山からは、数多くの懸仏などの出土品があるようで、こんな品々が埋められているということが凄いと思いました。もっと凄い裸形上人関連のとかまだまだありそう。
個人的に興味深かったのが、江戸時代に描かれた熊野三山絵図に、しっかり玉置神社が描き込まれていたことでした。簡略した図なので、詳細な位置関係は分からないものの、本殿の横に三所稲荷さまなどもしっかり描かれていました。ただ、玉石社はありませんでした。
ということで、想像を遥かに上回る凄さだった『山の神仏』展。もしポールのライブが行われていたら、体力温存を優先して観賞してなかったと思うので、そういった意味では良かったかも知れないですね(^_^)。
大阪市立美術館は、以前黄不動さまにお逢いできた『三井寺展』でめっちゃ感動した記憶があるんですけれども、今回の展示も素晴らしかったです。またぜひ仏像関連の展示、企画していただきたいですね。