ポールのライブを観賞しに(?)大阪に出た24日、ちょうど大阪市立美術館で行われておりました特別展『山の神仏(かみほとけ) 吉野・熊野・高野』を観賞してまいりました。
土曜日ということもあって、天王寺はかなりの人出。公園ではなにかドイツ関連のイベントが行われていたようで、若人のみなさんが晴天の下美味しそうにビールを飲んでらっしゃいました。
龍雲さんも出ていて、なんかフォースを感じる空模様だなあって思ってましたら、ふと見上げたアベノハルカスごしに、思いっきり太陽に暈がかかっておりました。すげ~。

通路を抜けて、公園内にあります美術館に。

ほんとに良いお天気で、少し歩いただけで汗ばむくらいでした。
そらビールも美味しかったやろうと。(<欲しかったらしい)
入館し、迎えてくれた看板には如意輪寺の蔵王権現さまが。

残念ながら、このお方は5/8から5/18までの展示だったようで、ご本人にはお逢いできませんでした……。
吉野の如意輪寺には、蔵王堂の御開帳に合わせて、今調べてみたら7年前にお参りしてますが、この蔵王権現さまの事は不覚にも覚えておりませんでした。絶対またお逢いしに行こう!

ポストカードより。
かっけ~!!
展示は、吉野・大峰コーナーよりスタート。
まずは1m弱くらいの蔵王権現さまが迎えて下さり、その左側には、役の小角と蔵王権現関連の物凄い仏像&絵画群が居並び、小角好きのワタシはもういきなりテンション上がりまくりで(^_^)。
興味深いことに最も初期の蔵王権現さまの像などもあって、これが完成系みたいな迫力ポーズではなくって、思いっきりそのまま『サタデーナイトフィーバー』のトラボルタポーズなんですよね(^_^)。トラボルタこっからきてたか!
前鬼、後鬼の像も愛らしくて凄い。
八大童子はその存在を初めて知りました。珍しいという童子像八体そろい踏み!
小角像も沢山ありましたが、やっぱり凄いのが櫻本坊の役行者倚坐像と役行者坐像でした。
倚坐像の方は、老齢で、結跏趺坐したお姿。良くある修行僧みたいながりがりの迫力ある感じではなく、衣装も表情も、高僧みたいな静かな佇まいでした。
そして、部屋を移動して正面一番ええ場所にで~んと鎮座されていた役行者坐像は、言わずと知れた櫻本坊のご本尊ですね。珍しい壮年のお姿で、岩にどっしり腰掛けられていて。
口を開いてらっしゃるんで、ユーモラスに見えがちなんですが、間近で横から眺めてみると、生賴範義画伯描く所の戦士みたいな力感がひしひし感じられました。
驚いたのが、衣に、おそらく漆で盛ってると思われる、立体的な文様が残っていることです。胸ははだけてますが、簡素な修行衣ではなくって、高価な衣やったんすね。
この小角さま、吉野の櫻本坊では何度かお逢いしてるのですが、こうやって違った形でお目見えできて、嬉しかったですね。
また部屋を移動し、ここでは吉野水分(みくまり)神社の獅子・狛犬さんが凄かった……。木製なのにほぼ原型を留めているのが凄いです。

ちなみにこの方々です。
吉野では、産土神として信仰されている子守明神、勝手明神という神様がいらっしゃるのも初めて知りました。小角や蔵王権現と一緒に、曼荼羅に描き込まれてするんですね。
蔵王堂(金峰山寺)関連の展示も凄かった……。
コーナーラストにいらした巨大なお釈迦様立像は、角度とか照明とかではなくって、もうはっきり微笑みを浮かべてらして、ほんとに麗しくて。蔵王堂では何度かお逢いしてるはずなのですが、ぜんぜん印象が違いますね。
個人的に感動したのは、天河大弁財天の正面にある来迎院のご本尊、如意輪観音さま坐像でした。お堂の暗がりでのお姿は拝しているはずですが、こんなに間近でお目通りするのは初めてで。
この来迎院の敷地に橘流写経の橘神社と天光地蔵さまがおわして、天河に行く際は必ずお参りしているんです。
如意輪観音さまは、50cmほどの像高で、ちょっと小泉孝太郎さんを思わせる目元涼やかなお顔をされてました。お美しい……。
長くなりましたので一度切りまっす。