数日前ですが、オカンと甥1号と一緒に、映画『おおかみこどもの雨と雪』を観てまいりました。
(※ネタバレあまりなし。)
やっぱりヒライスト(平井和正愛読者)の私としましては、狼男ものを外すわけにはいかず(^_^)、なんだか母も観たいと申しますのでひっさしぶりに一緒に映画に。
作中のおおかみおとこの設定は、ウルフガイとも一般的な伝承とも少し違っておりまして、不死性はなく、月齢関係なしに自由に狼の姿になれます。ですので、細田監督の前作『サマーウォーズ』みたいな活劇を期待すると、ちょっと肩すかしです。あくまで、おとぎ話的な異種間婚姻もの、と思って観た方が良いですね。
雪と雨のおとうさんになるおおかみおとこは、「人間界に紛れ込んだ純朴なおおかみ」として描かれていて、ウルフガイ犬神明みたいな『黄金の心』とか『大自然の精霊』とか気合い入れて見ると、かなり厳しい評価をせずにはおれません(^_^)。「純朴なおおかみさんなんやから」と自分に言い聞かせて、なんとか好感を持てる感じですね。
おかあさんである花と、おおかみこどもの雨と雪は、申し分なく魅力的に描かれています。
山里と、人界の境界を超えた山中、大自然の風景も、美しく感動的です。
それぞれの個性を持つ雨と雪が「人間か、おおかみか」を選択するのが、後半の大きなテーマです。
この辺はネタバレになるので書くのを控えますが、ぼくはちょっと切ないな~って思ってしまいました。なんで「おおかみにんげん」として生きることはできないんでしょう?
細田監督は、きっとウルフガイは読んでらっしゃらないんだろうなあって思いました。
ウルフガイファンなら、狼男をああいう風には描かないと思います。一つ例をあげると、小さな愛玩犬からも思いっきり吠えられてました(^_^)。
個人的には、映像は奇麗だったし、観て良かったとは思うけれども、正直感動はできなかったです。
ただ、やっぱり狼関連作品にはどうしても厳しくなってしまう自分がおりまして(^_^;;、一般的には良い作品なんだろうなあって思います。母も泣いて「よかったわ~」言うとりましたし、場内他にも泣いてる女子がいましたし、ネットの評判も概ね好評みたいですしね。
狼だけに気合い入って、長いネタバレ感想も書いてしまったんですが、若干批判的な記述もあるかも? ですので、少し寝かせておこうと思います。